国公立大入試の仕組みについて、ご説明します。
国公立大の一般入試は、一次試験的役割を果たす「センター試験」の得点と、大学別に実施される「個別学力検査(二次試験)」の得点の合計で合否の判定が行われます。
センター試験は、「共通一次試験」に代わって1990年度から実施されている試験です。毎年1月中旬の土・日に全国で一斉に実施され、国公立大志願者は原則受験する必要があります。
試験翌日には、新聞等で解答・配点が公表されますので、自己採点を行った後、志望する大学に願書を提出します。
個別学力検査はセンター試験の約1カ月後の2月下旬から「分離・分割方式」という制度で実施されます。
「分離・分割方式」とは、1大学・学部(学科)の定員を「前期日程」「後期日程」の2つの日程に振り分け、それぞれの日程ごとに選抜するシステムです。一つの大学・学部(学科)を2回受験することもできますし、それぞれの日程で異なる大学を受けることも可能です。
また、一部公立大で前期・後期日程とは別に「中期日程」で個別学力検査を実施する大学もあります。これらをあわせると最大3校の国公立大を受験することが可能となります。
ただし、前期日程で受験した大学に合格して入学手続きすると、中期・後期日程に出願した大学の合格対象からは外されます。そのため、第1志望校は前期日程で受験するのが一般的です。
定員配分も前期日程が8割近くを占めており、「分離・分割方式」は複数受験できるとはいえ、実質的には前期日程中心で、後期日程は2次募集的な意味合いが強いと言えます。
また、国立大学協会は、AO入試や推薦入試の募集人員に振り替えることを条件に、後期日程の募集枠を廃止することを認めています。
旧帝大や医学科を中心に、前期日程のみで募集を行う国公立大も多いので、志望する大学の入試日程にも気を配っておきましょう。
明日は東大入試の情報をお送りします。