テスト期間に入りました。
IKUEI魚津本部校は自習・質問で毎日とても活気があります。
疑問点は先生に聞くのもよいですが生徒に聞くのもよいです。教えている方の理解が深まります。
無理なことを言っているようだが，自分がよくわからないとき，他人に教えることを試みると，よくわかるようになる。
これは，大学教師がよくやる手だし，大学生だって，家庭教師のアルバイトをして，はじめて，ようわからんかったことがわかるようになりました，などという子がよくいる。
人間は，他人に説明しようと思うと，自分のほうでも，よくわかってくるものである。
『数学受験術指南』（森毅，中公新書） 「第4章 受験数学以前」の「分からんかったら他人に教えてみよ」より。
基本がよく理解できていないと，さきに進めない，というわけでもあるまい。ナマワカリのまま，適当にヤリクリしているうちに，だんだんとわかってくる，ということだってあるものだ。よくわからないままで，なんとかチョロマカセルというのも，要領のうちである。これは，そのうちにポロが出る。しかし，最初から完全にわからなくても，ボロが出るまでの間に，わかればよい。
どうしてもよくわからないところは，わからないからといって，あきらめて見捨てたりしないで，頭のなかで飼っておくと，そのうち一年もすると，なんとなく慣れてきてくれて，それがわかってくる，といった経験も，たいていの数学者は持っているのではないだろうか。ただ，そのわからない概念が，住み心地よく飼われてくれるように，頭の牧場ができていることが大事である。
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