みなさんは、塾の授業でノートを使っていますか。
授業で黒板やホワイトボードに先生が説明して書いた内容を、とりあえず写す人は多いと思います。
(1)一文字一文字を見ながら書き写すタイプ
(2)一文をある程度の長さで区切って、何度か見ながら書き写すタイプ
(3)一文を一気に書き写すタイプ
授業をしていると、(2)の生徒が一番多いように感じられます。ほとんどの人が(2)か(1)です。
言うまでもなく(3)の人が一番速く書けるし、制限時間のあるテストの時でも、記述問題にしっかり取り組めています。
(1)の人は、書きとり学習をしっかりやるところから始めないといけませんね。漢字の形や組み立てを覚える学習は、まずは何度も繰り返し「書くこと」から始まります。ながめているだけでは書けるようになりません。
では、(2)の人が(3)のタイプへと進歩するには、どうすればいいでしょう?
グループ(3)と(2)の人の最も大きなちがいは、「文を読んで、意味を理解しようとしているか、していないか」ということです。
(2)の人は、書き写すことに一生懸命いっしょうけんめいになるあまり、文を読むというより、「言葉を拾う」だけになっています。「ああ、こういうことを書くんだ」という「文の意味や内容」をあまり考えずに、「作業」になってしまっているわけです。
書き写し始める前に…頭の中で声を出してくり返し読む
(3)の人は、写し始める前に頭の中で声を出してくり返し読んでいます。書く前に文の意味を理解しているわけですね。そして、頭の中で繰り返しながら一気に自分のノートへ書きこみます。次に黒板やホワイトボードを見るのは、書いた内容にまちがいがないかを確認するためです。
また、(3)の人は、授業中に先生が話したことで印象に残ったことをメモしている場合が多いのも特徴的です。文章の理解がより深まるのもうなずけます。こういった人は、理科や社会にも強いですね。