大晦日です。今年を振り返るニュースで、大谷選手の「憧れるのをやめましょう」が何度も流れていたので、それをもじってみました。
算数や数学が苦手な人にありがちなのが、
・問題の形式と解き方をセットにして覚える というやり方です。
私は塾でいつも「それじゃダメだよ」と言い続けています。
本当に理解している訳ではないので、応用がききません。問題の形が少し変わると、解けなくなったりします。また、その知識をベースにした次の段階に進んだとき、太刀打ちできません。第一、そうやって問題を解いても、ちっとも楽しくありません。
簡単な例を挙げてみます。
【算数の例】時速40kmの車が120km走るのに何時間かかるか?
Aさん…「“みはじ”だから道のり÷速さで時間が求まるはず。だから120÷40」
Bさん…「時速40kmとは1時間で40km進むということ。全部で120km走るから、120の中に40が何個とれるか考えればいい。だから120÷40」
【数学の例】+3-5=?
Aさん…「+と-で異符号だから5-3=2をして5の方の符号をつけて-2」
Bさん…「数直線で3の位置から左へ5つ進むということ。つまり0を通り越してさらに2つ進むことになるから-2」
Aさんは形で覚えている人、Bさんは問題が何を意味するのかイメージできている人です。
仮にテストで同じ点数がとれたとしても、その意味合いは全然違います。学年が進み、学習内容が高度になっていくと、二人の差は明らかになると思っています。
常に問題が意味するところをイメージし、問題に取り組んでほしいです。そうすれば、算数や数学を学ぶ意味もわかってくるし、楽しくなってくるのでは。
私のモットーは「解き方は“覚える”ものじゃなくて、“考える”もの」
それでは皆さま、良いお年をお迎えください。