こんにちは。CHI ACADEMY髙橋知春です。
皆さんはautonomous learnerという言葉をご存知でしょうか?
autonomousは『自動的・能動的』
learnerは学習者
という意味です。
つまり日本語では、『自発的学習者』になります。
子どもたちが、自らの意思をもって自立的に学びに向かうようになるためにはどのような仕掛けが必要なのか。十数年にわたり頭を悩ませ研究してきたことの一つです。
逆に
学びたくない! 勉強が嫌! すぐにあきらめてしまう!
…このような状態はどこから来るのかを考えてみました。
まず一つ目に、授業中の生徒の様子を見てみると、学びを拒否し、集中できない生徒のほとんどが、
学ぶことに喜びを感じていません。
学びの喜びは『できた!』つまり達成感です。
『自分にもできる』という実感が、次の学びの志へとつながっていきます。
では、この達成感をもたらすには何が必要なのか。
私は『目標・目的を持つ』ことであると考えています。
『今自分は何を、何のためにしているのか。』ということを明確に理解している状態が良い学びを作ると考えています。
このことに気付いて以来私は、授業が始まると同時に黒板の端に必ずToday’s Planと書いて、その下に、その授業がどのような流れになるかを番号をつけて明記します。そして各タスクが終わるごとに線を引いてその項目を消していきます。
そうすることで生徒は、今自分は何をやっているのかということを見失わずに授業に取り組むことができるのです。
また、目標の設定内容もとても重要です。
容易く到達できてもダメ。
難解すぎてもダメ。
チャレンジングでありつつ頑張れば達成し得る課題を、ファシリテイターが設定することが大切です。
二つ目に、やはり『間違いたくない』という気持ちにがんじがらめになってしまうことが学習への意欲を妨げます。
子どもたちが間違いや失敗を恐れることなく自らのアイディアを発想、発信できるようになるかどうかは、やはりファシリテイターの学びの環境のつくり方にかかっています。
そのために私が大切にしているのは『共有』と『受容』です。
互いの考えをテーブルの上に出してそれらをみんなで眺め、それぞれの良いところを拾い集め新たなものを創り出す。多角的にモノを見つめる力もグンと上がり、多様性をもって人と協働するキャパシティが大きくなるでしょう。
『ほかの人の意見は自分のものと全然違うな』
⇩
『自分のアイディアが認められた』
⇩
『みんなで考えるとより面白いものができるな』
こういった作業の繰り返しが、『もっと学びたい』『自らの考え発信したい』というautonomous learnerを育て、グローバルに通用する人材の育成につながると考えています。
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