個別指導塾といえば本人のニーズに応えてくれて痒いところに手が届くイメージがあるでしょう。
実際に、集団では実現できない、その生徒本人の思考に寄り添った完全オーダーメイドの指導ができることが個別指導の醍醐味です。
けれど、それも講師の力量あってのこと。低価格を売りにした個別指導塾ではアルバイト講師の負担を軽減するために指定されたテキストについてのみ質問を受けつけます、なんてこともざらにあります。
確かに講師の立場で考えてみれば、「先生これ」って突然持ってこられて自分も解けなかったら困るわけです。
難関大学受験指導に対応した成和学舎では進研模試直後の数学の振り返りなど、生徒が一番気にかかる、記憶の新しいタイミングでその場で解説します。なぜそれが可能かといえば、どんな問題であっても数学である以上答えを導くことができるからです。
もちろん、私も問題を見た瞬間すぐに答えが浮かぶわけではありません。見たことがないような問題に出会うことはざらにあります。けれど、初めて見るような問題であったとしても基本的に「その場で」解けるのです。
そして、その解きこなす作業を生徒と一緒に進めます。
それを通して生徒には、初めて見る問題に出会ったときにどのように情報を整理して、どこへ向かって解法を進めていくかという発想法や着眼点を磨いてもらっています。
私が指導の際によく用いるアプローチは、スタートとゴールの確認という手法です。
どのような場面設定で、どのような情報が与えられているのか
これがスタートの情報
何をせよ、何を求めよと言われているのか
これがゴールの情報です。
基本的にこの2つをきっちり把握できたならば、あとはそれぞれを拡げていく作業に入ります。
スタートの情報から派生してさらにどんなことが分かるのか
ゴールの情報からさかのぼってどんなことが分かればゴールにたどり着けるのか
ちょうど複雑な迷路をスタートとゴール両方から辿っていくイメージです。
すると、スタートから辿った経路と、ゴールからさかのぼった経路とがうまくつながるポイントが見つかるのです。
それぞれの拡張作業はごくごく基本知識であることがほとんどです。
この情報からこんなことが分かる
こんなことが分かればこんな結論が導かれる
基本をしっかりさらった生徒であれば誰もが納得します。
応用問題はなぜ難しいのか?
それは、基本テーマを複数組み合わせ、一定の長いステップを踏まえて結論に到達するように構成されているからなのです。
基本テーマ自体は限られた数だとしても、組み合わせ次第では膨大なバリエーションを作ることができます。
単純計算をしても、各分野の論点が10個あるとして、2つの論点を組み合わせれば100通り、3つの論点を組み合わせればとたんに1000通りのバリエーションが作られます。
だからこそ、完成品としての応用問題はすべてをやりつくすことができないくらい膨大にできるわけです。
その一つ一つの解法の筋道を丸暗記できますか?
できるわけがありません。(もっとも、中学受験の算数ではそれに近い指導をしている塾も存在します)
だからこそ、解き方を覚えるのではなく解き「ほぐし方」を理解することが重要なのです。
この情報はどのような使い方ができるのか?
この問いは何が分かれば解決できるのか?
基本的にはこの繰り返しです。
だからこそ数学の応用問題は面白いんですね。
生徒がどの情報をどのように読み取って問題に向き合ったか
ゴールをどこに設定してアプローチしたか
この観点で「個別指導」をしていけば間違いなく応用力がアップします。
生徒と一緒に振り返る中で、ああそうか!!という瞬間が必ずあるのです。
ここに気付けなかったから先に進めなくなっていたんだ、とか
こういう使い方もあったのか!
とか
ここで基礎と応用が連続した課題としてつながるのです。
通常の学習方法では、多くの生徒は応用問題は応用問題そのものとして
解き方をそのまま覚え、それにかなり似たものが出たときだけは解くことができるようになります。
応用問題のほぐし方を身に着けることができる。
これが難関対応個別指導の醍醐味です。
興味のある方はこちらへお問い合わせ下さい。