勉強においては先行逃げ切りが圧倒的に有利であって
初めについた差がそう簡単に埋まることがないというのは先のブログで書きました。
では、出遅れた状態から追い上げるにはどうすれば良いか。
そのためには、細かい目標設定をして
手の届く現実的な目標をクリアしたときに
褒めてあげるしかありません。
できる子は、放っておいても精神的なご褒美が大きいのです。
周りから「すごいね!」と言われる、見られる。
自信になりますし、優越感にも浸れます。
それに対して勉強ができない子は、
勉強をして報われる経験が圧倒的に少ないのです。
どうせやっても無理
頑張っても変わらない
そんな状況で頑張れる子がいたならば、それはもう大した才能です。
ある種のゲームがなぜ中毒性があるのが
なぜ夢中になってのめり込むのかといえば
やっているうちに主人公がレベルアップして
相手が程よく強くなって
さらにレベルアップした方が気持ちよく倒せるから
レベルアップするためにコツコツとアイテムを集めたり
小さなバトルをしたりして
いつの間にかハマっていくのです。
初めから敵キャラが圧倒的に強すぎて
歯が立たないようなゲームでは誰もが敬遠しますよね。
初めは簡単に倒せるような雑魚キャラが相手で
初めはぐんぐんアイテムも手に入って
急激にレベルアップして
敵を倒す経験を重ねていくうちに
手ごたえのある敵が現れる
勉強も同じです。
○年生だからこれをやらなきゃ、ではなく
ごくごく簡単なことであっても
むしろ簡単なことだからこそ
やることに意味があるのです。
簡単に攻略できる。
すらすらできる。
その感覚で解けることが「普通なんだ」と
脳にインプットできて初めて、本当の意味で勉強の楽しさが分かり始めます。
学校の集団授業は、本人の理解状況に関わらずどんどん進行していきます。
塾であっても集団授業は同様です。
多くの場合、本来は
できる子とできない子がいるのではなく
理解の早い子と遅い子がいるだけなのです。
早い子は皆に合わせることなくどんどん進めていけるように。
遅い子は皆にせかされることなく自分のペースでじっくり取り組めるように
未来の学校はぜひ
ICTを活用して一人一人が自分のペースで理解を確認しながら
学習できるようになっていって欲しいですね。
とはいえ、まだまだ学校現場でのIT活用、Eラーニングの導入は途上段階なので
今のお子さんたちにはせめてもの緩衝材として
個別指導のメリットを活かして
「できるところまで戻る」
「理解できるスモールステップで確認する」
ことを通して、できる感覚をつかんでもらいたいと思います。
千里の道も一歩から
出遅れた状態から追いつくのは大変だけれども
決してできないことはありません。
まずは自分の「すらすら」問題を見つけることから
そこからスモールステップで積み上げていきましょう。