現在流通している高校生向けの英単語帳などでは語源に関する知識も学べるようになってきておりますが、漢字の意味を部首から推測するように英単語の意味をその成り立ちから理解するというのは単語暗記においてかなり有効な方法だと思います。
私も授業中に話すネタの収集も兼ねて、何冊か英単語の語源関連の書籍を読んできましたが、なかなか興味深い内容も多いです。
そんな語源ネタの中から今回はひとつご紹介しようと思います。
英語を学校で学び始めてからわりとすぐに、おそらくは"This is a pen."のような例文とともに、数えられる名詞の前には"a"(母音の前では"an")を置くことを学ぶと思います。
文法用語では不定冠詞とよばれるこの"a"ですが、実は皆さんが知っているとある単語と語源が同じなのです。どんな単語がわかりますか?
実はこの不定冠詞の"a"、みなさんご存じの"one"「一、一つ」と語源が共通なのです。古い時代の英語で「一、一つ」を表した"an"(無理やりカタカナで発音を表すと「アーン」)という語が時代の流れとともに純粋に数を表す"one"と不定冠詞という文法的な役割に特化した"a"に分岐したとのことです。綴りこそ全然違いますが、"one"「ワン」の方は昔の発音「アーン」の名残があるように感じられますね。一方の"a"ですが、冠詞という文法上の役割はあるものの、単語そのものの意味が重要ではないことから発音も単純化されていき、母音の前を除いては現在の「ア」という発音に落ち着いたようです。
単語帳をひたすら暗記していく作業は無味乾燥なものに思えるかもしれませんが、語源に関する知識と一緒に学習することで楽しく単語学習ができるのではないかと思います。
高校部 英語科担当 O

