駅前校の教室、白板の横には合格者名簿
「東京大学・・・、早稲田大学・・・、金沢大学・・・、同志社大学・・・などなど」
皆さんはさぞ厳しく、静かな雰囲気の中、粛々と授業が行われていると思うのではないでしょうか。
みんな真剣です。行きたい大学があるから、行かねばならない大学があるから。
ところが、しかし、そんな毎日に思わぬ風景が展開するのです。
先週の水曜日、その日は高3クラス「語法、文法、センター英語」の時間。
「4番の答えはwhich・・・どや!びっくりしたやろ、ポイントは文法書にも書いていない・・・や。Mちゃん!どや!あ~Mちゃんはhowにしてたんか、そら中学生や、うしろにtoあったらhowにしたなるわな、ハハハ。」
Mちゃんは渋い顔・・・
すると隣の席のEちゃんがMちゃんにノートをみせて、にやっとしている。
わたしはすぐにわかりました。
「なんや、Eちゃんもhowか」無言でうなずくEちゃん。
Eちゃんは、気落ちしているMちゃんに無言で
「私もhowで間違えたよ、気にしないで」と伝えていたのです。
私は泣きたくなるくらいうれしかった。
ギスギスした(と思われている)受験勉強の中で、
こんな思いやりが出来る子がいるなんて、でもEちゃんならあり得るよね。
Eちゃんだけでなく、学試舎高等部の女子なら・・・。
寒々しい教室にとても暖かい春風が吹きました。
学試舎の誇りは合格実績だけじゃありません。
こんな子がいる。
こんな子が出現する雰囲気があるということです。
Eちゃんは本名は「心笑」と書きます。
最初は「なんて無理な読み方させるんや」と思いましたが、
Eちゃんと接している中で、今回のことも含め、
Eちゃんのお父さん、お母さん!
ご両親が名前に込めた思いは十分に伝わりましたよ。
とても「心が微笑んでいる」娘さんになりましたよ。
またEちゃんは富山中部高校の学業優秀な子です。
学業優秀というと逆に人格の方はどうなのかと思われるかも知れませんが、Eちゃんは、どちらもvery goodです。
あ~、本当にすがすがしい気持ちになりました。
その日は最高の気分で家に帰れました。
塾通信 196号より