理科の授業で「セキツイ動物の分類と特徴」をやりました。
その後それに関連して、上のような問いかけをしてみました。
真っ先に、MちゃんとYちゃんが「ある!」と元気に叫び、
Aちゃんは慎重そうに「うーん、ないかな」
T君は考えてる風。
Y「イカ食べてるとき、あるよね、堅いやつ」
M「そうそう」
私「うん、ホタルイカの刺身食べると、あれ邪魔だなあ」
Aちゃん、顔崩してにっこりし、
「あ、そうか、あるある」
と、意見変更。
T君、迷ってる様子。
ここで
私「骨って脊椎動物にしかないわけだけど、イカはセキツイ動物か?」
Mちゃん「両生類?」
Yちゃん「は虫類?」
私「魚類かな?」
だんだんみんなイカがセキツイ動物じゃないことに気が付き始めた。
そこで
私「実はイカは軟体動物という分類なんだ」
Aちゃん「え、じゃ、あの堅いのは何?」
骨じゃないのは明らかになったんだけど、
みんなはあのイカの背中にある堅い筋のようなものが
何かわからない。
Yちゃん「プラスチック!」
笑いながら苦し紛れに。
私「ヒント、実はアサリや巻貝も軟体動物なんだよ。
イカは貝類と同じだったんだけど進化してあんなになったんだよ」
すると
Mちゃん「あっ、わかった、貝殻があれになった!?」
私「はい、正解!」
Aちゃん、納得の笑顔。
私「イカの背中にあるあの透明の棒は進化の過程で貝殻が変化したものです。
だから、イカも貝も同じ軟体動物に分類されるのです」
ということで一巻の終わりにしようと思ったら、
Yちゃん「で、何で貝は進化しようとしたんですか?」
またまた、難問に入ってしまった。
「貝のままでも生きられるよ」
「イカより貝の方がじっとしてらくちんなのに」
・・・。さて、どうしようか、みんなの自由な発想で、
もう少し考えさせようかと私は思いましたが、
時間も経ってきましたので、
「進化というのは、リスクを伴っても、
より広く活動できる方を選ぶという法則のようなものがあるんだね。
貝の方が身を守りやすいけど、広く動き回るには殻を破っていく必要があったんだね。
攻撃されやすいという危険もあるけど」で終えました。
時間がなくて、それ以上の説明はできなかったのですが、
この進化の法則は、かなり深い意味があります。
哲学的なところまで行くと思います。
生徒たちもこの話をきっかけにいつか気がつくことを祈ります。