もう、15年ほど前の話です。
中学2年生の女子がいました。
学校の成績が下がってきたようです。
「先生、この頃あんまり勉強できなくて、やる気がなくなったというか…」
理解力もあり、国語が得意な、活発な子です。
何とか力になってやりたいと思って、アドバイスを考えました。
2年生の成績は内申書に直結します。
一週間ほど考えて、出した私の結論、アドバイスは
「朝早く起きなさい。別に勉強しなくていいから、
ぼーっとしててもいいから5時半には起きなさい。
むりやりでいいから、起きなさい。
それで次の定期テストで成績が下がったら、
効果ないと思ってやめていいから、
次のテストまでは、1か月半、必ずやりなさい」
時々確かめました「朝起きてる?」
「ハイ」
それでどうなったと思います?次のテスト。
はい。あなたの予想通りです。
この生徒は次のテストで370点ぐらいから430点ぐらいに上がりました。
この子の感想
「最初無理かなって思ったけど3~4日で慣れました。
できないんじゃないかって最初から思うとだめで、
何とかやるんだと思うとできますね。
学校の授業も全然眠くなくて、
朝も勉強しなくてもいいと思うと
逆に時間がもったいないから勉強しようと思うようになって
すっごく勉強するようになりました。」
その後この子は第一志望の富山高校へ進学。
大学も第一志望の神戸大学国際文化学部に進学、
国家公務員試験にも合格し、裁判所に勤務しました。
私はあの経験が、この子を変えたと信じています。