コーチングという言葉もずいぶん普及してきましたので、知っておられる保護者の方も多いと思いますが、今回は親から子へのストロークのお話をさせていただきます。
ストロークというのは簡単に言うと、相手にどんな関わり方をしているか、その言動すべてのことです。
そのストロークにはプラスのストロークとマイナスのストロークに分けられます。プラス・ストロークは「挨拶をする、微笑む、誉める、頭を撫でる」などの行為のことで、マイナス・ストロークは「無視する、怒る、けなす、叩く」などの行為のことを指します。
プラス・ストロークに含まれる、子どもを「ほめて伸ばす」ことは、最近当たり前のように世の中に浸透しています。ほめること自体はとても大切なことなのですが、この行為で注意しなければならないことがあります。それは、子どもをほめるときに条件をつけていないか?という点です。この条件付きのストロークの場合は、かえって良くない反応を生んでしまうということがあります。
例えば「テストで良い点を取ったら誉める」「1位になったから頭を撫でる」というストロークです。これらは「もし~なら、あなたは良い子」という「条件」が付いているので、良い結果を残せなかった子供の中には、親の条件を満たしていない私は悪い子という反応が芽生えることがあります。ましてや良い成績でなかったときに、親が子供に対して怒ったり、けなしたりというマイナス・ストロークを与えてしまうと、よけいに子どもは結果を出すことに囚われて伸び伸びと勉強できなくなってしまいます。どんどん子どもの自己肯定感や自己重要感が満たされない状態になってしまいます。
どんな結果でもあなたの子どもは良い子なのです。
子供に対しては、まず無条件の愛があり、それが無条件のプラス・ストロークにつながります。よくない行為をすればもちろん注意し、教育し、ときには叱るのが親の務め。ただし、それは親の無条件の愛が前提だということです。他者との比較や、自分の感情を満たすことからのストロークであってはならないのです。
I love you because you are you.
教育アドバイザーのページより、教育に関するご質問、ご相談を受け付けております。こちらからどうぞ。