この塾選び富山のコラムでの織田先生の説明で、高校の入試が当日のテストの点数200点と内申点150点の計350点満点で行われることは分かりました。
そこで皆さまに、あえてこの質問をしてみたいと思います。
「なんで内申点というものが存在しているのでしょうか。」
「高校は内申点から何をみているのでしょうか。」
内申点を上げることは志望校に合格するうえで「絶対に必要」です。
しかし入試というものが正式名称である「入学者選抜」の通り、高校側が入学者を「選抜」するものであるとすれば、高校側の選抜者の選び方だけでなく、高校側が入試のテストの結果や内申点から何を見ているのかを知る必要があるのは、言うまでもありません。
学研CAIスクール富山本部校ではご相談にいらっしゃった方や保護者の皆さまに「内申点は『勉強の仕方』を見られているものと思ってください」と伝えています。
内申点がほぼ通知表の点数であり、それらは定期テストの結果や提出物、授業への取組みなどで決まる、というのはコラムで織田先生や小生がお伝えした通りです。
ここでもう一歩深く掘り下げると、これはすべて「正しく地道にやる以外、対策の施しようがない」ということに気づくと思います。
正しい勉強の仕方を身に着けていないと、結果として内申点は低くなることになります。
ここです。高校が内申点を通して見ているのは、まさにこの相関関係です。
「果たしてこの生徒は、ウチの高校の勉強についていくだけの勉強の仕方を身に着けているのか」
これこそが内申点というものの役割であり、内申点が存在している理由です。
内申点は「どれくらい勉強の仕方が身についているかを数字で表したもの」というのが私どもの見方です。
高校の勉強量は、ざっくり言えば、実業系ですら中学校の勉強量の3倍はあります。トップクラスの進学校では9倍近くになります(質が3倍で量が3倍なので9倍という考え方です)。
当然ながら勉強の仕方が身についていなければ、授業についていくことすらできません。
これが当たり前にできない生徒に待ち受けているのは「ドロップアウト」です。さらにその先には自主退学が待ち構えています。あまり報道されませんが、授業についていけず自主退学してしまう生徒は年々増えています。隠れた教育問題(社会問題)の一つです。
当たり前ですが高校として退学者は一人として出したくはありません。そのための一番簡単な対策が「勉強の仕方が身についていない生徒を入学させない」ということです。
そしてその「勉強の仕方がどれくらい身についているかを数値化したもの」である内申点を使って、その判断をしているわけです。
これでお分かりいただけたのではないでしょうか。
内申点は入試の点数の43%をを占めているにも関わらず、当日の入試テストに比べて力の入れ方が弱い傾向にあります。
中学校の勉強の仕方をきちんと身に着けるには、練習が必要です。正しくやっても1年はかかると思います(ですから中1では内申点をつけないわけです)。
私どもが開校した10年前から、ただいたずらに点数だけを追い求めるのではなく「正しい勉強の仕方を勉強する」ということの重要性を言い続けているのは、このようなことからなのです。