こんにちは!田畑です。
今回は、愉開塾の教室で実際にあった出来事をもとに、
愉開塾が大切にしている考え方についてお話しします。
ある生徒が、計算プリントに取り組んでいたときのことです。
そのプリントは内容としてはその生徒にとって決して難しい問題ではありません。
実際に解く様子を見ていると考え方も合っています。
つまり、計算の流れは理解できているわけです。
それにもかかわらず、正答率がなかなか上がらない状態が続いていました。
そこでよく観察してみると、原因は計算力そのものではなく、字の書き方にありました。
実はこの生徒には、発達特性による字の書き方の特徴があります。
数字の大きさが揃わなかったり、桁がずれてしまったりすることで、
正しく考えた計算が、結果として不正解になってしまっていたのです。
ここで一度、立ち止まって考えました。
この生徒に今、身につけてほしい力は何なのか。
それは「字をきれいに書くこと」なのか、
それとも「計算力を鍛えること」なのか。
もちろん、字を丁寧に書くことも大切です。
しかし、この場面でそれを最優先にすると、
本来鍛えたい計算力が、正しく評価できなくなってしまいます。
そこで、環境を変えることにしました。
計算プリントの計算式一つひとつにマスを設け、
全体を少し拡大して作り直しました。
「どう書くか」でつまずかず、「どう考えたか」がそのまま結果に出る形です。

※画像は実際に改良したプリント。
※計算力を測ることを目的とし、書字の負担を減らすために形式を変更しています。
すると・・・正答率ははっきりと上がりました。なんといきなり全問正解!!
計算力を鍛える、という当初の目標はきちんと達成されました。
さらに面白かったのは、その後の変化です。
声かけを
「字をきれいに書いて」
から
「マスに収まるように書いて」
に変えたところ、自然と字も整ってきたのです。
「きれいに」という言葉は、実はとても曖昧です。
一方で「マスに収まる」という指示は、具体的で行動に落とし込みやすい。
生徒にとっても、「何をすればよいか」が明確になるわけですね。
愉開塾では、
できないことを精神論で片づけることもしませんし、
何でもかんでも「特別扱い」することもしません。
生徒をよく見て、今、何が本当の課題なのかを整理し、
鍛えたい力が正しく伸びるように環境を整えることが必要かもしれないと考えます。
その結果として、計算力が伸びることもあれば、
集中力が続くようになることもあり、今回のように副次的に字が整うこともあります。
この順番を、とても大切にしています。
勉強は「本人の頑張り」だけでどうにかなるものではありません。
一方で、環境を少し整えるだけで、
驚くほど力を発揮できる生徒さんがいるのも事実です。
愉開塾は、生徒一人ひとりをよく見ながら、
「どこを鍛え、どこを支えるのか」を考え続ける塾です。
少しでも愉開塾の考え方に興味を持たれましたら、
お気軽にお問い合わせください。

