この春から、いよいよ小学校で新しい学校教育が始まります(中学校は来年から始まります)。
結論から申します。
この春以降、小学生の家庭学習における保護者の役割が大幅に増えます。
学校は、家庭で正しく保護者が学習指導をしているという前提で授業を進めるため、保護者がすべきことを正しくしていないと、授業についていけなくなるケースが続出すると思われます。
実は今現在も、かなり多くのことが学校より保護者に委ねられています。しかしながらこのことを多くの保護者がご存じなく、結果として身に着けるべきことを身につけないまま学校に通い、授業についていけなくなる小学生が急増しています。
その保護者の役割が大幅に増えるこの春以降のことを考えると、この問題はさらに大きな問題になることは、教育産業に従事するプロから見て明らかです。
もう少し詳しくお伝えします。
新しい学校教育では、単に教科書が変わるだけでなく、これまで以上に「考える」ということに重きを置いた内容になります。
これはこれで大事なことですが、実は大きな爆弾を抱えています。
文部科学省は今回の新しい学校教育の導入では「考える力をつけさせながら、これまでの教科書のレベルは下げない」と言っています。
これは単純にこれまで以上に勉強する時間が増えることになる、と考えてもらって差し支えありません。
ところが、学校の授業時間はほとんど増えません。ほぼこれまで通りです。
では、どうやって「考える力をつけさせながら、これまでの教科書のレベルは下げない」ようにするのでしょうか。
答えは簡単です。増えた分を「家庭学習」という形で、保護者の役割として負担してもらうのです。
これまでも学校は保護者の方々に家庭学習という形で、学校がカバーできない部分の負担をしてもらっていました。
例えば、勉強の習慣や、ノートの取り方、まとめ方、辞書の使い方などです。
これらは、8年前に学校が「脱ゆとり」に舵を切りなおしたときから保護者に負担をお願いされていたものです。当然ながら学校は、それらが「家庭学習で正しくされていて、かつ、正しく身についている」ことを前提にして授業を進めました。
問題なのは、このことがほとんどの保護者の方々に伝わっていなかった、ということと、いまだに伝わっていないということです。
8年前の「脱ゆとり」のときに、学校側は保護者の負担が増えたことをオブラートにくるんで表現しました。ストレートに伝えると大きな反発が必至だったからです。
その結果、保護者の方々には保護者が負担すべき内容と責任区分が十分伝わりませんでした。保護者にしてみれば「そのようなものは聞いていない」となるわけです。
この春からは、さらにこの学校側の認識と保護者の認識の差が広がることになります。
学校はこれまで以上に家庭学習が正しくされていることを前提にして授業を進めますし、このことを知らない保護者は、引き続きその責任区を学校側に求めます。
このことは、今回も保護者の方々にはほとんど伝わっていません。
結局のところ、被害を受けるのは子供たちです。
家庭学習が正しくできる子供たちは学校の授業を正しく理解できますし、それができない子供たちはこれまで以上に学校の授業についていくことができなくなります。
あくまでも私見ですが、今後、この差はこれまでとは比べものにならないくらい広がると思います。
ここを直視してもらいたいのです。
残念ながら、政府の言っていることには大きな矛盾があります。
今後労働力の不足はより深刻になることから、少しでもお母さん方には働いてもらいたい、という内閣府や厚生労働省と、保護者の家庭での教育の責任区分を増やしたい文部科学省で、お互いの主張が矛盾しあっています。
実際、昔に比べて特にお母さんの勤務時間は大幅に増えています。とても子供の勉強に十分時間を割ける状況とは言えません。
正直に申します。
ぜひ我々学習塾をご活用ください。
学習塾は日々進化しています。これまでのように点数を上げるためや志望校合格だけというためだけの学習塾ではなくなってきています。
特に私ども学研CAIスクール富山本部校は、10年前からこの保護者の役割を引き受けて子供たちに「勉強の仕方を身に着けさせる」ということにこだわった学習指導をしてまいりました。
「学習塾は中学校に入ってから行くもの」から「小学生の間に勉強の仕方を身に着けさせるもの」に代わります。
ご心配な方は、ぜひ学研CAIスクールまでご相談ください。相談料は一切かかりませんし、入会の勧誘もしておりませんので、どうぞご安心ください。