タウン情報誌などでラーメン屋が紹介されていると、決まって、黒いシャツを着て腕組みしています。目つきもどこか威圧的で、なにやら暴走族のニィちゃんのようです。それでいて、写真の横のキャプションは「お客様に感謝の毎日です……」などとしおらしいことが書いてある。
「支離滅裂ですよ……大丈夫ですか?あなたの脳は」と言いたくなる。
若いころ、2、3年だが、サラリーマンしてた頃のこと。上司に呼ばれ、仕事の話でした。その日は風邪気味で寒気がしていました。それで、腕組みじゃないのですが、胸をおおうように手を当てていたら、仕事の話はそっちのけで、1時間ばかり説教されました。要約すると「お客様や、目上の者に対して、腕組みするのは大変失礼な態度だ。常識ある社会人のすることではない」ということです。当然です。言い訳などできるはずもありません。若気の至りでした。
ラーメン屋の諸君!君たちの写真は、どこかでお客様が見ているのだぞ、大変失礼な態度だ。その写真の横に「お客様に感謝……」まさに言行不一致である。〝どうだ、わしらはえらいだろう〟って、空いばりが丸見えだ。
自分に自信がもてない者ほど、空いばりする。そんな余裕があったら、自分を磨け!君の力が、技術が向上すれば、人は自然と君たちを敬うよ。腕組みして、にらみつけなくても。
だから、不思議なことに(いや、当然の帰結かな) そんな写真の人たちの店のラーメンは、100%まずい。接客にも、心がこもっていない。ウソだと思ったら、そんな店へ行ってみればいい。紹介はしませんが、100%保証します。清原みたいな黒シャツを着て……。まさか、覚醒剤はやってないと思うけど。□