教えて先生!」は、子育てや学習などの悩みや質問を、塾選びアドバイザーの早水(ハヤミズ)が、保護者やお子さんに代わって富山県内の有志のベテラン先生に相談、解決のヒントをお答えいただくコーナーです
ではまず、きょうのお悩みのご紹介です。
2020年の教育改革を前に、英語はどんな準備をしたら良いの?です。
お答えいただくのは、novel.EnglishSchool(ノベル・イングリッシュスクール)の、大田真里先生です。先生!どうぞよろしくお願いします。
novel.EnglishSchool(ノベルイングリッシュスクール)代表
大田 真里先生(おおた まり)先生
ニューヨーク州立短期大学 経営学科卒業 短大卒業後 大手英会話スクールにてマネージャーとして勤務。その後は人事として名古屋本社にてマネージャーの採用・研修を行う。数多くの海外研修を経験し、教室運営のノウハウを学ぶ。富山に帰省後は大手子ども英会話教室にて講師として勤務。ジェネラルマネージャーとして地区の講師を育成。2010年にノベルイングリッシュルームをオープン。 チャイルドコーチングアドバイザー資格保有 英語検定試験 準1級
ハヤミズ
2020年の教育改革で小学生の英語必修化を目前にし、多くの保護者の皆さんは特に英語をどのように学習すればいいか不安を抱かれている方が多いと思います。それに備えて準備なども含め、英語学習に関して何かアドバイスなどありますか?
大田先生
教育改革のことは新聞やネット等でも話題に上がったので、ご存知の方が多いと思います。その教育改革についてお話する前に内閣府が提唱しているsociety5.0(注:狩猟社会、農耕社会、工業社会、情報社会に続く、人類史上5番目の新しい社会)のお話をさせていただきたいと思います。教育は社会の変化によって変化します。まさにこれから日本が目指すべき姿を政府が説明しています。
社会はAIの発達でより一層便利になっていくことでしょう。一方、これからの社会で必要とされる人材はAIができないこと、例えば「新しいアイディアを生む」「コミュニケーション能力や共感力」「新しいサービスを考える」など機械では出来ない能力がより一層求められていくと思います。
社会に必要とされる人材を育成するために、教育も変化しています。教科ごとに単に暗記学習をして知識力を問われるのではなく、様々な仮説を立て検証し、答えを導き出す流れで学んでいく授業に変化しています。先生が一方的に進める授業スタイルではなく生徒参加型(アクティブラーニング)になっています。
ハヤミズ
AIの発達で、今ある仕事の半分が将来なくなるという記事を読みました。仕事がなくなると聞くと少し不安になってしまったんですが。
大田先生
そうですよね。多くの仕事をロボットに奪われていくのではないか?と心配になる方もいるかもしれません。こう考えてみてはどうでしょうか?単純作業はロボットが、複雑で繊細な作業は人間が行っていくことになる。例えば、病院だとお医者さんは患者さんを診る、AIロボットはデーターから計算し仮説を立て治療方法を提案する。AIをうまく使うことが高いパフォーマンスが期待できます。
ハヤミズ
確かに、AIがすごい知能を持っているから人間が劣るとかそういう問題ではないですよね。
大田先生
そうなんですよね。様々なテクノロジーの発達で、今の日本が抱えている問題、例えば高齢者の運転事故を減らすことや、過疎地への配達問題など解決されることもたくさんあるはずです。
ハヤミズ
「未来は明るい」大人がそう信じて準備をして次の世代にバトンタッチしなければ、子どもに申し訳ないですよね。英語に関しては、どのような動きがみられますか?
大田先生
英語に関しては小学校5年生から教科になるため、国も先生たちに様々なサポートをしていることが文部科学省の資料を読むと伝わってきます。今までにないことがスタートするので不安を抱える先生もいらっしゃると思います。特に英語が話せないのに英会話を教えることに対して不安を抱かれるのは当然だと思います。
ハヤミズ
英語が話せなくても英語を教えることはできるんでしょうか?
大田先生
出来ると思います。決められたレッスンプランやテキストがあればインプット授業としては成り立つと思います。ある程度の英語を学校で学ぶことはできると思います。
ハヤミズ
その学習法は、英会話習得に有効ですか?
大田先生
そこですよね。国が提案している、中学校・高校で英語の授業は英語で行うという点に関してはかなり難しいでしょうね。その授業を成立させる為にはアウトプットする力が相当必要です。そしてそれを満たせる英語力をつけるには、公の教育だけでは難しいと思います。
なぜかというと、カリキュラム自体がボトムに合わせてあるように思います。の学校では一斉授業で行うので挫折する生徒をなるべく作らないようにしてあります。そうすると英語を話すのに必要な語彙力があまりに少なすぎる。
ハヤミズ
英語が話せるようになるにはどれくらいの語彙力が必要ですか?
大田先生
英語圏の人と比較してみましょう。中学生で19,900語、高校生で22,800語 成人で28,000語と言われています。
ハヤミズ
すごい数ですよね。
大田先生
日本人も日本語ならそれくらいの語彙力がありますよね。確か大人で30,000語くらいだったと思います。
ハヤミズ
確か国が定めている中学校・高校の必修単語数って合わせて3,000語くらいでしたよね?
大田先生
そうなんです。どうですか?比較すると少ないことがご理解していただけると思うのですが。
ハヤミズ
はい、よく分かります。
大田先生
英語だけで意思疎通するためには、3,000語だと難しいでしょうね。
私が考える最低必要語彙数は8,000〜9,000語です。
ビジネスで使おうと思えば最低これくらい必要でしょう。それを逆算していくと、小学校1年生くらいから漢字とともに、英単語をガンガン学習すれば、よりイングリッシュスピーカーに近づけるのになぁと思います。
ハヤミズ
ズバリ!将来英語が話せることはお子さんにとってメリットがあると思いますか?
大田先生
もちろんです。英語が話せることは仕事のチャンスや可能性を大きく広げることができます。
同僚が外国人というのが当たり前になる時代は目の前まで来ています。またアジアの学生たちの英語力はとても高く、企業も日本人より優秀な外国人を積極的に採用し始めています。ですから、もっと危機感を持って英語というスキルを身につけるべきだと思います。
ハヤミズ
学校以外での学習方法は具体的にどのようなことがありますか?
大田先生
やはりお子様に合う英語教室を見つけることが一番です。通うのはお子様ですから、お子さんの直感も大切ですよね。
教室を探す際、保護者の方にはこの点を必ずみてください。
1)レッスンプラン
2)成果を目で見ることができるのか?
簡単な英会話だけのクラスもあります。ちゃんと文法的に理解しているのか?文化的背景も理解できているのか?要は通うことだけで満足して知識が積み上がってない場合もあるので、そういう部分をしっかり見るべきです。
2)の、成果を目で見る部分ですが、定期的に英語資格試験等を受けて、力がついているのかを数値化することも必要です。あとは、子どものやる気も様々です。ですからやる気が持続するような教室なのか?なども考慮するといいでしょう。
補足ですが、英語が話せない日本人の先生が英語を教えていることもあるのでそのあたりもしっかり見ましょう。
最後に、日本では英語を使う環境がない。学んだ英語をアウトプットする機会を持つ(留学・ホームステイなど)のご相談があれば是非お気軽にお問い合わせ頂ければと思います。
ハヤミズ
ありがとうございました。
(構成・スタッフ風谷)
大田先生、ありがとうございました。
☆大田先生のいるノベル・イングリッシュスクール☆
英会話ノベル婦中町ふれあい館教室
住所:〒939 -2727 富山県富山市婦中町砂子田1-1
英会話ノベル堀川教室
富山県富山市堀243−1
英会話ノベル アリス教室
富山県富山市五福1143−1
教育・子育ての「もやもや」解決しませんか?
塾選び富山のイベント
最新情報はこちらから【随時更新中】