保護者から「英検や漢検をとれば高校入試の内申点に有利なんですか?」という質問をよく受けます。
結論から言えば、皆さんが思うほど有利には働きません。
ズバリ言ってしまうと「参考程度」です。
学研CAIスクール富山本部校では、保護者の方に「あればあったで有利ですが、普段やるべき勉強の時間を割いてまで取り組むことは、かえって内申点を取るうえでの害になります」と伝えています。
これは内申点の点数のつけ方の「ルール」を理解すればよく分かります。
富山県の教育委員会が定めている県立高校の入試ルールでは、内申点(150点)の内訳は以下のようになっています(余談ですが富山県の教育委員会は入試という単語は一切使っていません。これは極めて大事なポイントですが、この話はまた後日に)。
・2年生の評定点(通知表の点数)…45点
・3年生の評定点(通知表の点数)…90点
・特別活動等、学習の記録以外の記載事項を換算したものによる評定点…15点
このうち、英検や漢検などは一番下の15点の中に入ります。それも全部ではありません。
仮に15点まるまる入ったとしても、内申点の1割です。実際はそれ以下です。
結局のところ、各学年の評定点である通知表の点数が低ければ、どれだけ英検で上の級を取っても評価としては認めてもらえないことになります(さすがに1級ともなれば別でしょうが、あまりにも非現実的な話になるのでここでは取り扱いません)。
通知表の点数はほとんどが「定期テストの点数」と「提出物の提出状況」で決まります。ということは、英検や漢検に取り組むことよりも、定期テストに向けて正しく対策をとることや、提出物を期限内に正しく出すということのほうが、はるかに重要で優先度が高い、ということになります。
正直なところ、県立高校の入試に関しては富山県の教育委員会が定めた正しいルールがあるにも関わらず、多くの方が市場に出回っている様々な情報に振り回されています。この情報が正しければいいのですが、残念ながらその多くは「都市伝説」レベルのあまり正しいとは言えない類のものです。
学研CAIスクール富山本部校では、子供たちはもちろん、保護者の方々がこうした正しくない情報で振り回されないように、常に正しい情報を保護者の方々に提供し、正しく備えてもらうお手伝いをさせてもらっています。