勉強が苦手な中学生を見ていると、共通していることが結構あるんですね。
一番はっきりしているのが「小学校の時に身に着けていなくてはいけないことが身についていない」ということです。
小学校の時に「問題がどれだけ解けたか」ではないんです。ここが多くの保護者の方が勘違いしているところですね。
小学校で身につけなくてはいけないのは「ちゃんと辞書で調べるということ」、「ちゃんとノートにまとめる」ということなんです。問題を解くのはそれからなんです。
だけど多くの保護者の方は、問題が解ける解けないで大騒ぎしちゃうんです。そうして問題の解き方ばっかり教えてしまっちゃう。で、結局小学校の間に身につけなくちゃいけないことが身につかずに中学校に進学してしまうんです。
ところが中学校は、この「小学校の時に身に着けていなくてはいけないことが正しく身についている」ということを前提にして授業が進むんですね。当然身についていない生徒は、すぐに授業についていけなくなってしまいます。で、慌てた保護者が学習塾に相談する、というパターンになります。
これが今の中学校の「分かる生徒」と「分からない生徒」で2つに分かれる大きな原因の一つだとおもうんですよ。
中学校に入ってからこれらを身に着けようと思っても、なかなか大変です。頑張った生徒は取り返すことができますが、最後まで取り返せない生徒もいるというのが現実です。遅ければ遅いほど取り返すのは難しくなりますしね。
ウチのスクールの小学生の生徒の8割は兄弟会員なんです。こちらから一切勧誘はしていないのに、保護者から「下の子も面倒見てほしい」とお願いされるんです。そんな小学生の生徒が30人以上います。
「お兄ちゃん・お姉ちゃんで、小学校の勉強がどれだけ大切なのかよく分かった」という保護者の切実な思いですね。「同じ失敗は下の子にはさせたくない」と皆さんおっしゃいます。
実際に小学生の時から通っている生徒は、中学生になってもちゃんと授業についていけているケースが多いですね。なにしろノートの使い方が全然違いますから。
小学生の時からトレーニングしているので、ちゃんと自分で整理して考えることができるんですね。
今日も小学生の時から通っている生徒と中学校に入ってから入会した生徒を見比べながら、この差は大きいなあ、と改めて思いながら授業をしていました。
やっぱり小学校の時にどう勉強するかって、ホントに中学校の勉強をするうえで大事なんだなあとつくづく感じました。