ウチのスクールを見られた方はお気づきなるかもしれないんですけど、「○○高校□□人合格!」という実績は一切貼り出していないんですよ。
教室内も同じです。「目指せ合格!」とか「必勝」というスローガンも一切貼ってありません。
そんなのを貼っちゃうと「合格そのもの」を目標にしちゃうでしょ?
だからそんなのは貼らないようにしています。だって高校って入ってからのほうがよっぽど大事なんですから。合格を目標にしちゃうとそこで燃え尽きてしまうじゃないですか。
実際に志望校は合格したけど、結局授業についていけずに辞めちゃうんじゃ、志望校に入った意味なんてないですよね。僕はそんな学習指導はしたくないですし、やったらダメだと思っています。
残念ながら、実際には志望校に受かったけど辞めちゃう生徒が急増しているんですよ。文科省の統計データには出ていないんですが、そんな子供たちが通う「受入れ校」の生徒数が増えているというのは事実なんです。これ、かなりマズいことだと思いませんか?
だって、もしかしたら自分の子供もそうなる可能性が高いってことでしょ?
なんでこんなことになっているのか、というと、高校のレベルを偏差値(点数)で判断しちゃっているからなんですよ。
偏差値って誰が決めているかっていうと、その学校でも教育委員会でもないんですね。模擬テストをやっている業者なんですね(昔は学校で出していましたけど、今はやらないですね)。
統計データから、○○高校に進学する生徒はこれくらいの点数と偏差値を持っている、という傾向を探り出して、そこから統計的に合格確率なんてのを算出しています。
分かりやすいんですよ。だって数字ではっきり出るんですから。
だから○○高校に行くには□□点以上取らないといけない、ってなっちゃう。
ここが落とし穴なんですよ。
高校のランクって、そんな簡単な物差しで測っちゃダメなんです。
はっきり言っちゃいましょう。高校のランクって「その学校の授業のレベル」なんです。
「ウチの高校はこのレベルで授業をする。だからその授業を理解できるための基礎学力だけでなく、勉強の仕方も身につけている必要がある」ということです。
だから点数だけじゃダメなんですね。勉強の仕方も身につけなきゃいけない、っていうことです。
入試って、まさにそれを見ているんですよ。「この生徒ならウチの高校の授業についていける」と思われたら合格ですし、「ちょっとナンボなんでも...」と思われたら不合格になります。これが入試の合否判定の考え方の基本です。
このときに点数だけでなくて「この生徒はどれくらい勉強の仕方が身に着いているのか」もしっかり見られているんですよ。
一番の問題は、このことがほとんど保護者の方々に伝わっていないということですね(ウチのスクールではちゃんと伝えていますよ)。
僕個人的には、少しでも脱落する生徒を減らすためには、この入試の目的をちゃんと保護者に伝えることから始まるんじゃないかなって思っています。