やっと緊急事態宣言が解除になりました。学校も再開に向けて現在急ピッチで準備を進めているようです。
まずはこの新型コロナ対策で自宅でのお子さんの学習の対応にご尽力いただいた保護者の皆さまに、教育産業に従事する者としてこころから感謝を申し上げたいと思います。本当にありがとうございました。
授業の再開後は、学校は法律で決められた授業時間を行うため、かなりの速さで授業を進めることになると思います。
そこでポイントとなってくるのが「家庭学習」です。
ところが私どものスクールにも多くの保護者から「家庭学習って何をさせればいいんですか?」という相談が寄せられます。
まず家庭学習について、簡単に説明します(簡単にするために多少荒っぽい説明になります)。
一言で言えば「学校でカバーできない学習を保護者にお願いしているもの」となります。
子供たちの勉強の量を100とすると、学校がカバーできるのは多くて70くらいです。当然30は余りますから、これをどこかでやらなければいけません。
学校はその30を保護者の責任で各保護者にお願いしています。これを「家庭学習」と言っています。
具体的には「勉強の習慣」と「勉強の仕方」です。宿題をさせる、課題をさせるということだけでなく、辞書を使わせる、ノートにまとめさせる、というところまで保護者の責任区として保護者に委ねています。
ところが、現実にはこれらが学校から保護者に正しく伝わっているとは言えません。
そうすると保護者はそんなこととは知らず、そんなことは学校で教えてくれるもの、と思ってしまいます。当たり前のことです。昔はある程度学校がカバーしていて、保護者の皆さまはその時代に育っていますので。
そうすると、ここで大きな問題が起きます。
勉強の習慣はさておき、子供たちが「勉強の仕方」を身に着ける機会がないのです。
学校は「それは保護者に委ねている」といい、保護者は「それは学校の責任で」となると、結局のところ子供たちにしてみれば誰からも勉強の仕方を教えてもらえない、ということになります。
厄介なのが、学校が「勉強の習慣と勉強の仕方は保護者がちゃんとやってくれているもの」という前提で授業を進めているということです。
いうまでもなく、多くの生徒でこの前提が成り立っていませんので、授業についていけなくなる生徒はそれだけ多くなります。
さらに言えば、この勉強の仕方を身に着けていない生徒の割合がどんどん増えてきています。これが今の授業が分かる生徒と分からない生徒がはっきり分かれている理由の一つです(二極化と言っています)。
では保護者の皆さまがちゃんと家庭学習をさせられる環境かというと、なかなか難しいのも現状です。
というのも、文部科学省が考えることと、経済産業省や厚生労働省、内閣が考えていることに矛盾があるからです。
文部科学省が家庭学習として一定の役割を保護者に求めている一方で、経済産業省や厚生労働省、内閣は特にお母さんにどんどん働いてもらおうと考えています。実際に富山でもフルタイムで働くお母さんが増えています。
富山は昔から母親は働いていた、という方もいらっしゃいますが、その時とは労働環境が大きく違います。共働きは多かったのは事実ですが、お母さんの就業時間は今ほど長くなかったのです。
どんどん家庭学習をさせられるのが難しくなってきています。
ところが、今年は新型コロナの影響で、この家庭学習の割合が30から40に増えそうな感じです。学校が決められた授業時間を行って子供たちを理解させるためには、どうしてもそうせざるを得ません。
したがって、今はっきり言えることは、今年は特に家庭学習が重要であり、それを正しくしないと授業についていけないだけでなく、その分からないことが後遺症となって来年以降はさらについていけなくなる、ということです。
これは脅しではありません。開校してから「勉強の仕方」にこだわった学習指導をしている10年の経験から言えることです。
この新型コロナの教育への影響は本当に大きいと思います。これほど保護者の役割と責任が大きくなった年はありません。
ぜひお子様への大きなサポートをお願いしたいと思います。
もし、ご家庭でのお子さんへの家庭学習にご不安やご心配がありましたら、ぜひ学研CAIスクール富山本部北校にご相談ください。
私どもは日本で唯一の教育塾として、保護者に課せられた家庭学習を請け負うということも使命の一つとしており、多くの保護者の方から高い評価をいただいています。
相談は一切無料ですし、相談したからと言って勧誘も一切していません。どうぞ安心してご相談ください。