え?????
5×3も、3×5も答えは15で一緒じゃない、と思われた保護者の皆さんは、ぜひ読んでもらいたいと思います。
計算の答えは確かに同じですが、算数の考え方としては同じではないんです。
5×3は「5が3個ある」という考えで、3×5は「3が5個ある」という考えです。
これをスーパーの買い物で考えてみますね。
いま、皆さまが大好きな特売コーナーで、5個で1パックのツナ缶(1パック450円)と、3個で1パックのツナ缶(1パック285円)が売られているとします。
「今晩のサラダはツナサラダね」ということで全部で15個買おうとします(それだけ使うかどうかはここでは脇に置いておきますね)。
確かに5個パックを3つ買おうが、3個パックを5個買おうが、全部で15個という個数は同じです。
ここで値段を考えてみます。
5個パック450円のツナ缶を3パック買うと、代金は450×3パックで1,350円となります。
これに対して3個パック285円のツナ缶を5パック買うと、代金は1,425円になります。
さて、皆さんはどっちを選びますか?
掛け算は小学校2年生で習いますが、まだ小学2年生は代金のことまで考えることができません。そのため5×3も、3×5も答えは同じであるにもかかわらず、考え方として異なるものとして教えるんですね。
そしてやがて学年が進んで、値段と個数と代金の関係が分かるようになると、そのときに初めてどうして5×3と3×5は違うのかということに気付くようになります。
教育は進学や点数のために施されるものではありません。社会で生き抜くために必要な力をつけるために施されるものです。
どうせ15個で個数は一緒だろ、と考えて3パックを5個買うようでは、残念ながら大人になって社会で苦労することになるわけです。
教科書は、教育という観点から本当によく考えられて作られています。
「リンゴが3個入っている箱があります。この箱が5個あるとき、リンゴは全部で何個でしょう。」という問題でお子さんが5×3と書いてバツになっても、どうか目くじらを立てないでください(SNSでこのような的を射ていない投稿を時々見ます)。
学研CAIスクール富山本部校は、単に答えや問題の解き方だけを教えるのではなく、日本で唯一の教育塾として、子供たちが社会に出たときに必要とされる考え方を身に着けさせることを大事にしている学習塾です。
もしお子さんの算数や国語で「どう教えればいいか分からない」というお悩みをお持ちの保護者の方がいらっしゃいましたら、どうぞお気軽にご相談ください。