全国どの都道府県でも同じですが、高校にはランクがあります。
このランクの違いについて考えてみたいと思います。
多くの方々は「高校のランク=偏差値のランク」として捉えているのではないか、と思います。
インターネットで検索してみると、○○高校の偏差値は60とか、△△高校の偏差値は45とか、実に多くの情報が出てきます。
偏差値はもちろん模擬試験の結果から算出されますから、結果として、高校のランクは模試における偏差値の違いで決まると考えられるようになります。
これは、統計学をもとにして受験産業界(≒学習塾業界)が50年ほど前に作り上げたものです。
このことから高校のランクが偏差値のランクというのは、学習塾が主体となって受験する側、受験指導する側に立った見方ということができます。
そうすると、○○高校に入るためには、あと20点取れるように頑張ろう、と点数を取るための勉強になるわけです。
当たり前のように聞こえますが、本来これはおかしなことです。入試を行う側の見方を全く考慮していないからです。
学研CAIスクール富山本部北校では、保護者や生徒には高校のランクをこのように説明しています。
「高校のランクとは、授業のレベルの差である」
こう考えると、入試はこう考えらます。
「その高校の授業に付いていくだけの基礎学力と、勉強の仕方が身についているかを調べるものである」
ご存じの方もいらっしゃると思いますが、「入試」という言葉は県立高校の入試では公式には一切使われていません。
富山県の県立高校の入試は、正式には「入学者選抜」といいます。
「選抜」という言葉にピンときた方も多いのではないでしょうか。
そうです。入試を実施する高校側は、点数そのものを見ているわけではなく、点数を通して「授業についていける生徒」を「選抜」しているわけです。
結局、○○高校であれば
「ウチの高校は、このレベルの授業を行う。これについていけるだけの基礎学力と勉強の仕方が身についているものだけを選び、入学を許可する」ということになります。
ということは、入試に向けて点数を取るための勉強をしては、本質を見失うということです。
学研CAIスクール富山本部北校が考える正しい受験勉強というのは、これです。
「志望校の授業に付いていけるだけの基礎学力と、勉強の仕方を身に着ける」
そうです。私どもが合格を目標にした学習をしていないのは、ゴールを入学した後に置いているからです。
今シーズンはすでに富山高専(本郷キャンパスの学科)の推薦入試で2名合格者を出していますが、私どもがこれを大々的に打ち出さないのは、この合格が目的にならないようにするためです(ちなみに2名とも次のステップに向けてすでに高校の授業を始めています)。
確かに合格は大事なことですが、所詮チェックポイントでしかないんですね。
大事なのは合格することでなく、入学した高校でどれだけ頑張ることができるかです。
私どもは、子供たちが進みたい高校の授業のレベルを考えて、その高校の授業についていくだけの基礎学力と勉強の仕方を身に着けさせることを受験勉強としているスクールです。
これが私ども学研CAIスクール富山本部北校が考える「高校のランク」なのです。