以前からここでも書かせてもらっているように
私は学習塾で教えていると同時に、
公立中学校で理科の授業も
受け持っています。
いわば、塾の先生でもあり、
中学校の先生でもあります。
(正式には会計年度任用職員と
呼ばれる「講師」ですので、
兼業は法律上問題がありません)
塾の先生と、学校の先生の違いは、
何よりも点数に関する考え方です。
塾の先生にとって、点数とは点数です。
100点を取ってもらうことが目的です。
学校の先生にとって、点数とは理解度です。
教科書の内容を理解してもらうことが目的です。
どれだけ理解しているかを数字にしたものが
点数ですので、先生は点数を通して、
子供たちの理解度を見ています。
では、塾の先生でもあり、
学校の先生でもある私は、
塾ではどういう考え方かといえば、
塾においても、
学校の先生と全く同じ考えです。
すなわち、点数は理解度である、という考えです。
これは学校の先生をお願いされたから
考え方を変えたのではありません。
ずっと以前から、この考え方です。
逆に、この考え方だったからこそ
教育委員会より学校の先生を
お願いされたわけです。
先日中学校では中教研のテストがあり、
今日の学校の授業では答案用紙の
返却を行いました。
期末テストまで2週間と少しという
タイミングでもあり、せっかくなので
クラスの生徒は「点数とは何か」という
質問をしてみました。
あらためて尋ねられると、
子供たちは答えに困ります。
点数は点数、実力、
そのような言葉が出てきます。
そこで
「点数とは理解度を数字にしたものだ」
と説明すると、
子供たちはいっせいに不思議そうな表情をします。
そこで例を出して、
「もしテストの点数が80点なら、
それは、その試験範囲の内容を
80%理解していることを示す。」
と説明すると、
子供たちはいっせいに驚きの表情を見せます。
「じゃあ、もしテストの点数が10点なら、
それは、どういうことか?」と聞くと
「10%しか理解していないということ」と
返してきます。
じゃあ、点数を上げるためには
どうすればいいか、という説明になります。
これこそが学校の先生が子供たちに求める
勉強の仕方です。
そうです。
もし点数を上げたければ、
するべきことは
点数を上げる勉強ではありません。
理解する勉強です。
理解をすれば点数はひとりでに上がります。
「点数は上げるものではなく、上がるものだ」
いつもは授業中居眠りをしていたり、
窓の外を向いて、授業に集中できない生徒も
今日の私の説明には、
熱心にメモを取っていました。