先週中学校の期末テストが終わり、
今日は採点した解答用紙を
私が担当する中1の生徒たちに
返しました。
点数を見て小躍りする生徒、
「え~!」とがっかりする生徒、
お互いに点数を見せ合う生徒、
いろいろな生徒がいます。
その中で
「先生、○○高校に入るんだったら
何点とらないといけませんか?」という
質問が生徒の一人から出てきました。
せっかくなので、
入試の本当の目的を含めて
正しい勉強の仕方を
子供たちに説明することにしました。
まず最初に伝えたのは
「点数のための勉強はするな」と
「入試で合格するための勉強はするな」の
2点です。
これまで親から「点数を上げろ」と
さんざん言われてきたのでしょう。
全員きょとんとした顔で
私のほうを見ます。
「高校のランクってなんのランクか分かるか?」
と子供たちに尋ねると
「頭の良さ」
「偏差値」
という答えが返ってきます。
「実は全然違う」
こういうと、子供たちは
さらにキョトンとした顔で
こちらを見ます。
「高校のランクというのは、
その高校の授業のレベルのランクだ」
と話したうえで、
「○○高校からすれば、ウチの高校は
これくらいのレベルで授業をする。
だから入学した以上、この授業に
ついてこれるだけの基礎学力と
勉強の仕方が必要だ。
さて、それだけの力を持っているのか
調べさせてもらおう、ということになる。
それが入試の本当の姿だ。」と話をすると
それまで点数を見せ合っていた
生徒が真剣に私のほうを見ます。
中にはメモを取り始める生徒も
でてきました。
私はこう続けます。
「点数というのは、どれだけ
理解しているかを数字にしたものだ。
数字の後ろに%をつけてみろ。
それが君たちの理解度だ。
正しく理解すれば、点数はあがる。
大事なのは習ったことを
正しく理解することだ。
点数を上げたいのなら、
点数を上げる勉強はするな。
それは全く意味がないことだ。
点数を上げたいのなら、
正しく理解するための勉強をしろ。」
「行きたい高校があるなら、
自分がその高校の授業についていけるように
今から準備をしろ。
繰り返すが合格するための勉強はするな。
高校に入ったら勉強量は
今の君たちの9倍になる。
それに備えろ。
その高校の勉強についていけるように
学力と勉強の仕方を身につけろ。
それが本当の受験勉強というものだ。
以上!」
多分このような話は聞いたことがないのでしょう。
子供たちの目は真剣そのものです。
そして、
この私の話を一番真剣に聞いて
真剣に理解しようとしていたのは、
そのクラスで一緒に授業をしている
教員の先生でした。