英語ができるからと言って
世界でビジネスができるとは
限りません。
実際に駐在員としてアメリカで
仕事をしてきた者として
言えることは、
英語しかできない人は
使い物にならない
ということです。
実際のところ、
通訳として仕事をされている人は
いつどの部署に
配置になっても
すぐに即戦力になるほど
様々なことに長けています。
むしろ英語ができなくても
ビジネスができる人は
たくさんいます。
もちろん英語もできる方が
越したことはないですが、
所詮は英語は道具でしか
ありません。
では海外でビジネスが
できる人とはどのような
人たちでしょうか。
私の個人的な感想で言えば
会議を5分で終わらせることが
できる人は、概ねそのような
人たちと言えます。
日本では会議は合意形成の場です。
会議の場で情報が集まり、
そこから会議が始まります。
しかしこれは海外も同じであるとは
限りません。
少なくともアメリカにおいては、
全く違います。
アメリカでは会議が始まった瞬間に
会議は終わっています。
これはアメリカでは
会議は合意確認の場という
概念があるからです。
参加者全員が議題について
十分理解しているということを
最終的に確認するというのが
アメリカにおける会議です。
余談ですが
その場で内容を初めて
知るというのは
その人は主催者にとっては
どうでもいい人である
ということです。
そしてこの会議時間が短いほど
主催者は優秀であるとみなされます。
ですから、日本の会議の仕方を
そのままアメリカに持ち込むと
アメリカ人は露骨に嫌がります。
嫌がるだけならいいのですが、
裏ではその日本人のことを
ボロクソにけなします。
私にも平気で言うので、
返答に困ったことは数知れずです。
国際化の今、いかにも英語が
大事という風習が蔓延っていますが、
本当に国際化のことを考えると
英語なんかより
日本人の文化を知ることの方が
はるかに大事だと思います。
自国のことを正しく知るからこそ、
相手の国の文化や価値観を
深く理解することができます。
これをクロスカルチャーと
言いますが、
国際化で一番必要なのは
このクロスカルチャーを
理解するための教養です。
この教養を身につけさせることを
教育と言います。
もう一つ。
まともな日本語すら書けない日本人に
まともに海外でビジネスができる
人はいません。
最近は富山でもビジネスで
いらっしゃる海外の方々を
よく見かけます。
国際化の波は
ここ富山にも
押し寄せてきています。
国を超えてのビジネスが
できる人材を一人でも多く
輩出できるよう、
我々海外駐在経験者が
もっと教育現場を
支援することは必要ではないかと
思っています。