今朝、ラジオを聴いていたら加藤一二三元王将が面白いことをおっしゃっていました。
「対局中に考えが詰まってくると、合い間を入れるのです。
その時、立ち上がって、相手の背後に立ち、盤面を見るのです。
すると、ふっと妙手を思いつくのです。
これで昔、中原名人に逆転勝ちしたのです。
これを『ひふみん合』と名付けました。
皆さんも何かに行き詰った時、
違う角度から取り巻く状況を見直すといいですよ。」
うん、そうですね。なかなか思いつかないですが、
いいですねえ。
一芸に秀でた人はやはり一家言有るものです。
これを聞いて、私は今の人たち、特に若者が
狭い視野に陥っていることを感じます。
それは情報源が限定され、
そして情報を集める事だけにとらわれ情報を消化し、
疑い捨てることも必要な事に気づいていない。
そんな時、空を見上げよう。
空には何もないが
想像力を研ぎ澄ませれば、たくさんのことが見える。
今ごろアフリカのどこかの草原で、
水を求めてライオンやチーターが走っているかなあ。
イギリスじゃ若者が仕事がなくて、
街角をぶらぶら歩いているんだろうなあ…
とか、今持ってる少しの情報からいろんな話が、
時には素敵なお話が、頭をめぐってくるよ。
寺山修司はこう言った。
「青年よ、書を捨てよ。街へ出よう」
大人は毎日を生きるので精いっぱいだから、
若者はその特権を思う存分使い切れ、
大人たちがあきれる事にも、無謀であろうと…。
そしてそのためには空を見よ。