こんにちは。塾選びの早水(はやみず)です。
2月~現在にかけて、進級・進学に伴う塾選びのご相談が多くありました。
「転塾」を検討されるご家庭もありました。
「成績が上がらない」
「ついていけない」
「指導方針が違う」
いざ塾に通い始めても、こんな悩みを抱えるご家庭は少なくないようです。
ある統計では、
通塾している人のうち転塾したのは39%
行動には移さなかったが転塾を検討した人は62%
という調査結果がありました。
3人に1人以上が「転塾」している結果です。
引っ越し・進学に伴う通塾距離の変化や、
親の転職や介護による収入の減少など、
物理的な転塾の必要性もあると思いますが、
日ごろ私たちが承る転塾相談の傾向をみると、
どうやら転塾の理由は、冒頭に触れた
「成績が上がらない」
「ついていけない」
「指導方針が違う」などといった
授業内容についての不満が多いようです
「今月で辞めます」
突然の退塾宣言は、誰も得しない
転塾相談にいらっしゃるご家庭で多いのが、やめると決めたあとで、塾へ報告するケース。
転塾は、必ずしも良い結果につながるとは限りません。
思春期の子どもにとって、新しい先生と信頼関係を築き、生活習慣の変化に対応するには時間がかかるでしょう。
転塾ではなく、家庭教師への変更の場合も一緒です。
先生たちにも、生徒の性格や苦手分野を把握し、適切なアドバイス・授業計画の作成する時間が必要です。
早くて1か月。平均でも2か月は、このような助走期間が必要だと感じています。
その2か月の間には、定期テストがあるでしょう。中学2年生以上は、調査書(内申点)にも関わります。
たかが2か月。されど2か月。
転塾は、リスクを伴う重要な決断です。
なので、転塾が頭をよぎった時は、
今通っている塾に、何を改善してもらいたいのか伝えましょう。
考えがまとまらない場合は、何が不安なのか口にだすだけでも有効です。
うまく話せない場合は、不安だと感じた時に、理由を紙に書きましょう。
それを先生に伝え、塾側の対応を聞きましょう。
同時に、家庭で何をすべきかも聞いてください。
塾にいる時間より、自宅にいる時間が長い場合が多いと思います。
自宅での過ごし方を工夫することで、塾で勉強した結果が発揮される可能性もあります。
当たり前ですが塾の先生は、退塾を避けたいと考えています。
お互いに努力することで、改善につながる可能性があります。
「転塾したら、50番上がった!」
転塾先を選ぶ3大ポイント
通っている先生と話をし、アドバイスを家庭で実践してみたがやっぱり転塾をすることにした場合。
転塾先で、結果を出すための3つのポイントがあります
①転塾の「理由」を明確にしておく
・先生と合わなかった
・言ったことをやってくれなかった
・成績が上がらなかった
・引っ越しなどで通えなくなった
・金銭的に継続が厳しくなった
どんな時に、どんなことが起きた(起きなかった)から転塾するのか、できるだけ明確にしておくことで
次の塾選びの際に比較する判断軸になります。
②転塾先に求める「優先順位」を決めておく
塾選びでよくあるワナは、5教科指導の魅力です。
「以前の塾と同じ授業時間なのに、今回は5教科全て教えてくれるんです。」
目を輝かせながらお話する保護者に会ったことがあります。
今まで英語と数学しか受講していなかった場合、同じ月謝で5教科指導してくれるのは魅力的に感じますよね。
お気づきの方も多いでしょうが、授業時間が以前の塾と変わらない場合、今まで頑張っていた英語と数学の点数が落ちてしまうかもしれません。
全体的な条件の比較で選ぶと、何も結果が出ないことがあります。
・まず、どの教科を上げたいのか
・転塾の「理由」について、どの順番で解決したいのか
優先順位をつけておくことをお薦めします。
③情報収集は「事実」を意識する
塾選び中は、周りの人に塾の評判を聞くことがあると思います。
身近な人からの「あの先生、いいよ」「あの塾、安いよ」などの情報は信頼しやすいです。
ただ、ここで意識したいのが
【なぜ】【いつ】【どこと比べて】です。
・なぜ、その先生が良いと思ったのか。
・いつ、その先生が良いと思ったのか。
・どこと比べて安いのか。
・なぜ安いのか。
なんとなくではなく、事実や数値を元に情報収集しましょう。
人は十人十色です。我が子に合う塾を選ぶために客観的に比較できる情報になります。
昨年、これらの3つを一緒に考えたご家庭がありました。
現在中学2年生。半年間で定期テストの番数が50番上がったと喜びのご連絡がありました。
転塾は勇気が必要です。
せっかくなら、子どもの力をより引き出す転塾にしたいですね。