「個別指導塾では、体験授業のときと、入塾後の担当講師がちがうって本当?」
「担任制と聞いていたのに、大学生の講師が長期休みで実家に帰省してしまった。今年受験生なのに…(涙)』なんて緊急事態があるって本当?」
こんなふうに、個別指導塾のネガティブな噂を聞いたことがある親御さんはいらっしゃいませんか?
こんにちは。富山県で唯一、塾選びの直接相談ができる「塾選び富山」の教育ライター稲泉です。
突然ですが「個別指導塾」と聞いたとき、皆さんはどんな塾をイメージしますか?
語感から、「先生は生徒に1対1で教えてくれるんじゃない?」と考える親御さんもいらっしゃるのではないでしょうか。
ですが「個別指導塾」と一口にいっても、1対1の場合もあれば、1対2~4、複数の先生で複数の生徒を教えるというように、塾によってさまざまな授業形式があります。
そういった事情をよく把握せずに塾を選んでしまうと、「思っていたのと違う」と後悔するはめになりかねません。
そこで今回は、「塾選び富山」の代表で元塾講師の早水由樹(はやみず ゆき)から、個別指導塾の噂の真相と、失敗しない塾選びの方法をうかがいました。
「個別指導塾への入塾を考えているけど、どんなところに注目して塾を選んだらいいのだろう?」とお悩みの親御さんは、ぜひお読み下さいね。
稲泉(以降、稲と表記):最近、個別指導塾が増えているように感じるのですが、どんなところが人気を集めているのでしょうか?
早水(以降、早と表記):増えていますね。個別指導塾の人気が高まっている一番大きな要因は、子どもたちのライフスタイルが多様化したことにあると考えています。

例えば部活の地域移行に伴い、部活動の時間と塾の時間が被ってしまうことが増えてきました。
そうなると、物理的に授業時間が決まっている集団塾に通うのが難しくなることがあります。
また「子どもが授業についていく」のではなく、「子どものペースに合わせて教えてもらいたい」と希望する親御さんも年々増えています。
個別指導塾の人気は、「塾に合わせるのでなく、こちらの事情に合わせてほしい」というニーズの高まりから来ていると感じています。
稲:個別指導塾は様々なニーズに対応してくれるそうですが、具体的にどんな要望に応えてくれるのでしょうか?
早:個別指導塾では以下のように、多岐にわたる目的に対応してもらえますよ。
●一人で勉強するとさぼってしまうので、先生につきっきりで教えてほしい
●家庭学習の計画立てを手伝ってほしい
●部活動の時間が不規則。部活のスケジュールに合わせて変則的に塾に行きたい
●学校に行きづらい。塾で勉強を教えてほしい
●検定や資格試験に対応してほしい
●子どもの学力に合わせた独自のカリキュラムを組んでもらいたい
●学校の宿題を手伝ってほしい
●難関校を目指している。ハイレベルな学習をしたい
●大人の学びなおしをしたい …など
稲:個別指導塾では、本当にいろいろな要求に応えてもらえるのですね!
稲:先日「元塾講師YouTuber」の放送で、気になる話を聞いてしまったのですが、真偽をうかがってもいいですか?
「個別指導塾に入ると、後からコマ数を増やすようにすすめられて、ただでさえ高い授業料が数倍に膨れ上がる」という話なのですが実際にはどうなのでしょう?
早:塾によっては、そのようなこともあります。
受験までの目標と現状に差異が大きいと、授業数を増やすことを打診されることは自然ですし、
苦手科目が明らかになった場合、「今は数学の授業だけ受けているけれど、英語も受けたほうがいい」と提案をされることも自然な流れといえるでしょう。
「授業数を増やす提案をされることはありえる」と、ある程度想定しておいてもよいのではないでしょうか。
ですが、提案どおりに課金する必要はありません。
本当に授業数を増やす必要があるのか、増やすならどこまでなら出せるか、あらかじめ予算を組んでおくことが大事です。
また授業時間を有効に使うため、「事前に自宅で学習をすすめ、質問を用意しておく」などの対応をしておきたいですね。
週1授業が週2回になれば、単純に授業料が倍になります。
塾によっては、以下のような対策をしてくれるところもありますよ。
●コマ数を増やす場合、割引価格で受講できる
●授業のない日の学習計画をたててくれる
●テスト期間中、受講していない教科のプリント課題を出してくれる
●テスト対策授業をしてくれる
授業の無い日でも自習室を開放している塾も多いので、塾選びの際は自習室の開放時間や先生がいつでも質問を受け付けてくれるかなど、しっかりとリサーチしておきたいですね。
稲:ほかにも気になる話を聞きました。「体験授業の先生が気に入って入塾を決めたのに、実際は違う先生が担任になった」という話です。

早:はい。それもありますね。
個別指導塾では、基本的に教室長の先生が塾の窓口・管理を担当し、実際の授業は大学生の講師が行うことが多いです。
面談や体験は、あくまで「塾のシステムを知る場」「担当の先生を選ぶ場」です。
「あの先生に教えてもらえると思ったのに」と、がっかりされる親御さんもいらっしゃるので、事前に塾の仕組みを理解しておきたいですね(個人塾の場合はその先生が担当されますし、学生の先生がはじめから体験授業を受け持つ場合もあります)。
実際に担当する先生の情報を知りたい場合は、窓口になっている先生に「どのような基準で先生を採用しているか」「どのように生徒と先生をマッチングさせているのか」などを聞いて、納得できる説明が得られたら、入塾を検討してもいいと思います。
また体験授業を受ける際に、「体験授業を実際に教えてくれる先生にやってもらいたい」とお願いしてみるのもよいでしょう。
それでも不安な場合は、事前に「先生が合わなかった場合、交代が可能か、どのように伝えればいいか」なども質問しておくといいでしょう。
稲:「担任の学生講師が、夏休みに実家に帰って授業を受けられなくなったり、大学卒業とともに塾を辞めてしまったりする」という話も聞いたのですが…。
早:これも、「ありえる」と想定しておいた方がいいですね。
担当の先生が不在な場合は、教室長や別の先生が臨時で教えてくれる場合が多いです。
とはいえ、慣れ親しんだ先生が急にいなくなるというのは不安なこともあると思います。
「担任が休みの時、辞めてしまった時にどう対応してくれるのか」も事前に塾へ確認して、しっかりとメモを残しておきたいですね。
稲:個別指導塾にまつわる噂、ほとんどが真実で驚きました。
今回話していただいた内容、先に知っておかないと不満を感じてしまいそうです。
答えにくい質問に率直にお答えいただいて、ありがとうございます!
次の章では、実際に塾を選ぶ際に見るべきポイントについて教えて下さい。
稲:では実際に塾を探すとき、どのようなことに気を付けて注目すればいいか教えて下さい。
早:多くの親御さんは、まず自宅周辺の塾をインターネットで検索されると思います。

塾のwebサイトを見るときに注目するポイントは、「子どもだけで通塾できるか」「車送迎の場合、親の負担にならないか」「先生に対して生徒は何人なのか」「自習室があるか」など枠組みの部分です。
「個別指導というから先生と1対1だと思っていたら、実際は1対10だった」など思い違いがないように、しっかり情報をチェックしておきたいですね。
事前調査には、ぜひ「塾選び富山」の教室マップをご利用下さいね。
以下に、塾のwebサイトで注目すべきポイントをご紹介します。
【塾のwebサイトで見るべきポイント】
(1)自宅から無理なく通える手段がある場所にあるか
(2)1人の先生に対して何人の生徒を教えるのか。1対1、1対2~4、先生多数対生徒多数などいろいろなパターンがある。
(3)自習室の開放時間、長期休暇中や年末年始に利用できるかどうか
(4)塾長のメッセージが事務的でないか
(5)先生を雇っている塾の場合、求人情報を探してみるのもおすすめ。求人情報を見ると、研修制度や先生の育成方針などが分かる場合がある。
稲:求人情報を見るというのは、なるほどと思いました!
また、先生に対して生徒を何人教えるのかは、親として気になるポイントなので、しっかりチェックしておきたいですね!
早:いくつかの塾に見学へ行って比較するときには、「塾選び富山」が作成した「後悔しない!塾選びチェックシート」を使っていただきたいです。
こちらのシートは、個別指導塾選びだけでなく、集団塾探しや、転塾の際にも活用できますよ。

稲:注目すべき項目、多いですね!これを使ってチェックして行けば、おのずと選べるというわけですね。
早:とはいえ項目が多いので、特に重要なものを5つご紹介しますね。
(1)送迎・塾周辺の環境をチェックする
まず注目していただきたいのが、送迎のときの道路状況や駐車場です。
「駐車場が混みあって駐車できない」「交通量が多く、親子ともに安全面が不安」などの状況が続くとストレスになってしまうことがあります。
また体験授業で塾を訪れる際は、塾周辺の環境、特に駐輪場や下駄箱に注目してみて下さい。
下駄箱や駐輪場が整理整頓されているかを見ることで、教室全体の雰囲気がうかがえることもあります。
(2)子どもが授業を受けてわかりやすかったかどうか聞いてみる
子どもの印象を聞くことが最も重要なのは、いうまでもありませんね。
体験授業を受けたら、帰り道や自宅などの落ち着いた環境で、子どもに授業の感想、特に説明がわかりやすかったかどうかを聞いてみて下さい。
あまり反応がよくない場合は、その塾の教え方がお子さんに合っていない可能性があります。
体験授業を受けたら、その場で入塾するか決めないといけないと考える親御さんもいらっしゃるかもしれませんが、即決は避け、家で子どもとじっくりと話し合ってから決めるようにしたいですね。
(3)親も授業風景の見学を申し込んで、教室の様子を見る
授業見学の際は子どもに丸投げにせず、親も授業風景の見学を申し込むようにしたいですね(子どもは嫌がるかもしれませんが…)。
なにも授業参観のように、近くでじっくり見る必要はありません。
様子を見る際は、先生の教え方のほか、教室全体の雰囲気にも注目します。
笑顔が多い明るい先生が多いか、きちんと子どもを伸ばす声がけをしてくれるか、教室全体の雰囲気はどうかなどに注目してみて下さい。
(4)授業を受けてから、自分で問題を解けるようにする仕組みをもっているか確認する
授業で解き方を教わるだけでは、実力はつきません。
ある塾では、①授業を受けた後②同じ問題を演習スペースで解いて③さらに宿題で練習する、というふうに、3段階に分けて定着を狙う取り組みが行われています。
入塾を考えている塾が、「授業をするだけでなく、自分で問題を解けるようにする仕組みを持っているかどうか」、しっかり質問して確認しておきたいですね。
(5)教室長の先生や学生の先生に「なぜ塾の先生になったのか」を語ってもらう
塾選びの際、親としては熱心な先生に担当してもらいたいと考えるが一般的ではないでしょうか。
とはいえ、初対面でどんな先生なのか見極めるのは不可能に近いです。
そこで質問していただきたいのが、「なぜ塾の先生になったのか」、です。
先生が情熱をもって教えてくれる人物なのか、その内容や語り口からある程度うかがい知ることができますよ。
また、先生自身が教える技術を磨くためにどんな取り組みをしているかを聞いてみても良いですね。
体験授業で出会う先生には、ぜひ先生になった理由や、先生自身の成長について話を聞いてみて下さい。
稲:なるほど、体験授業の際は以下5つのポイントに注目するとよいのですね。
(1)送迎・塾周辺の環境
(2)子ども自身の印象
(3)教室内の雰囲気
(4)学習を定着する仕組みがあるかどうか
(5)先生が熱心かどうか
今回のお話、これから塾に入ろうとする親子だけでなく、転塾を考えている親子にとっても有益な情報になったのではないでしょうか。
私も子どもの塾選びの際は、5つのポイントに注目して選びたいと思います!
早水さん、ありがとうございました!
早:ありがとうございました。
本記事では、個別指導塾に関する噂の真相をインタビューするとともに、失敗しない塾選びの注目点をご紹介してきました。
いざ塾を選ぼうとしても、塾に対して不安や誤解があったり、塾を冷静に確認するポイントがわからなかったりすると、「結局なんとなく選んだら、思っていたのと違っていた」という事態になりかねません。
本記事を読んで、個別指導塾で起こりがちな事態を把握し、冷静な目で塾を選んでもらえたら嬉しいです。
子どもの将来に影響する決断、よりよいものにしたいですね。
※注 個別指導塾には、それぞれ特色や指導方針があります。
今回ご紹介した内容は、すべての塾に当てはまるものではありません。
ぜひ体験授業などを通して、お子さんやご家庭に合った塾を見つけてくださいね。
「調べてみたけど、塾を絞り込むのが難しい」とお悩みの親御さんがいらしたら、「塾選び富山」の直接相談サービス「塾選び相談」を利用しませんか?
無料・要予約で、丁寧なカウンセリングののちにお子さんの性格に合う塾をご紹介します。
ーーーーーこの記事を書いたのはーーーーー
稲泉 景子 (いないずみ けいこ)
子どもにぴったりの学習塾を紹介する「塾選び富山」の教育ライター。
現在、富山県で11歳男児子育て中。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー