「AIに仕事を取られて仕事がなくなるという話を聞いて、子どもの将来が不安になった」
「どんなふうに育てたら、これからの世の中を生きていけるようになるの?」
私たち大人がこれまで生きてきた常識が通じない、予測できない世界が訪れようとしています。
こんにちは、お子さんにぴったりの学習塾・個別指導塾をご紹介する「塾選び富山」の稲泉です。
「子どもがこれからの世の中で活躍できるよう、できるだけのことをしてあげたい!」と考えているママ、肝心の「できるだけのこと」がわからなくて困っていませんか?
そんなお困りの親御さんに、『一億稼ぐ子どもの育て方』の著者、午堂登紀雄氏の「イノベーティブ(革新的)な子どもを育てるには、親もイノベーティブな教育者でなくてはならない」という言葉をお伝えしたいです。
これからの世の中を生きる子どもを育てるためには、親もまたこれまでの常識に縛られない革新的な考えで教育を考えなくてはいけません。
イノベーティブな子どもを育てるために、親はどう考えたらいいのか、具体的にどのように対応したらいいのかをお伝えします。
「いい大学を出て、大企業に勤めれば成功」という考えかたがありますね。
しかし実際にいい大学を出て大企業に入れたとしても、企業が破綻することもありますし、終身雇用も怪しいものです。
そんな中で、親はこれまでの価値観にとらわれない覚悟をもって、子どもを育てる意識が必要です。
とはいっても「これまでの価値観」は、私たちを無意識のうちにひっぱってしまうもの。
親は自分の考えが古くないか、過去の常識を子どもに押し付けていないか、自らを常に省みるようにしたいですね。
一方、「どうせ先のことなんて読めない。子どもはたくましいのだから放っておいても育つ」と考える親御さんもいらっしゃるかもしれません。
子どもの力を信じることは大切ですが、親が子どもの将来を考えることを放棄して何もしないというのも避けたいです。
「この方法はどうだろう」「この力をつけておいたほうがいいのではないか?」と、より良い方法がないかを考え、試行錯誤し続けることが大切です。
次章では、これからの世界を自分で歩いて行ける子どもの自立心と創造性を育てる親の対応を5つご紹介します。
子どもに主導権を渡し、最初から最後まで物事を完結させる経験をすることで、リーダーとしての力を育むことができます。
具体的には家族旅行の際、親が予算を設定し、子どもに行先やコース、どの交通機関を使うか、チケットの手配、宿泊の予約などすべてを任せ、ツアーを取り仕切ってもらいます。
まだ子どもが小さい場合は、クリスマスパーティや誕生日会の企画をしてもらうのもいいですね。
子どもに任せる際の注意点は、決して親が否定しないことです。
予算オーバーしてしまうなど、行き詰っている様子なら、親が手がかりとしていくつか提案してみてください。
やがては国内・海外への一人旅を行い、親がいない場所での対応力を身につけてもらいたいですね。
「クリティカルシンキング」とは、「物事を論理的、多面的、本質的に見る力」です。
クリティカルシンキングを身につけると、1つの視点に縛られることなく、多くの視点から比較検討して判断することができるようになります。
物事を多面的に見られるようになると、早い段階で自分の間違いに気づき、柔軟に変更できるストレスに強い心を育てることができます。
親子で何かを決めるときは、各選択肢のいい点・悪い点の両方を紙などに書き出して比較し、決めるようにしてください。
この方法は、今夜のメニューから進路を決めるときまで使えるので、積極的に使っていきたいですね。
親は日々、子どもにたくさんの質問をして、子どもの好奇心を育てるように心がけてください。
日々のなんとなく通り過ぎてしまうようなことでも、「どう思う?」「どうしたい?」と子どもに質問し、深く考えるよう促します。
注意点として、子どもに質問された時は質問を歓迎するものの、即答しないようにします。
必ず一旦、「どうしてだと思う?」と子どもに聞いてみましょう。
その際、親も子も「わからない」という答えを禁止にして話し合って下さい。
なんとか考えて答えを出し、それを人に伝える経験を重ねます。
また子どもが何かに興味を持ったなら、親は経済的に・時間的にサポートすることを惜しまないようにしたいですね。
子どもの興味に沿った本やイベント、進学先がないかを徹底的に調べて、子どもに提案してみて下さい。
「他の人と同じでなければいけない」と思うようになると、自己肯定感が下がりチャレンジする意欲を失ってしまいます。
親も子も、「みんなと同じでなければダメ」という意識を持たないよう気を付けたいですね。
親は「ひとはひと、うちはうち」という姿勢を積極的に見せるようにします。
日ごろから子どもの独創的な面を見つけ出し、他の人と違う部分を褒め、伸ばすようにしてください。
また子どもが何かに挑戦した時には挑戦したこと自体をたたえ、結果に口を出さないようにしたいですね。
子ども自身が失敗したと感じたなら、一緒に原因を探り、対策を考え、そこから教訓を引き出すよう心がけてください。
子どもが作品を見せてきた場合、安易に「上手だね」と褒めないよう気を付けてください。
すぐに褒めず、まずは子どもが力を入れた点や気に入っている点を質問して、その場所に注目します。
独創的な場所を見つけ、子どもの視点で共感し、一緒に感動することが大切です。
褒める際はでき上がった作品でなく、子どもの努力や成長を認める声がけをしたいですね。
一方、子どもが中高生になると、褒めることが逆に反発を招くことがあります。
そんな時期が来たら、今度は「褒める」から「認める」にシフトし、「さすがうちの息子!」というふうに「あなたを一人前の人間として認めている」ことを伝え、自尊心を満たすよう心がけてください。
自尊心が育ってない状態で「次がんばろう」とい言われるとみじめな気持ちになるので、声がけには注意が必要です。
正解のない時代を生きる子どもの、自立心と創造性を育てる親の対応を5つ紹介してきました。
「では今から実行しよう!」と言われても、習慣になった価値観を急に変えるのはなかなか難しいものです。
いきなり全部を実行しようとせず、「今日は●●に気を付けて声がけしてみよう」と少しずつ取り入れてみてください。
正解がないからこそ「本当にこれでいいの?」と悩んでしまうこともあると思いますが、「親は子供を伸ばすための試行錯誤をやめてはいけない」という言葉を忘れず、親子一緒に成長していきたいですね。
ーーーーーこの記事を書いたのはーーーーー
稲泉 景子 (いないずみ けいこ)
富山で7歳男児子育て中の主婦。
これから子どもにどんな教育をしていけばいいのかお悩み中。
子育て本や教育本を読むのが好き。趣味はカフェ巡りとラクガキ。
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【参考文献】
午堂登紀雄,『1億稼ぐ子どもの育て方』,主婦の友社, 東京,2019年。