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【教えて先生】2020年の教育改革は、なぜ必要? 日本の教育はどう変わる?~vol.15

 

「教えて先生!」は、子育てや学習などの悩みや質問を、塾選びアドバイザーの早水(ハヤミズ)が、保護者やお子さんに代わって富山県内の有志の先生に相談、解決のヒントをお答えいただくコーナーです。

 

 

ではまず、きょうのお悩みのご紹介です。

 

 

2020年の教育改革は、なぜ必要?日本の教育は、どう変わる?です。

 

お答えいただくのは、学研CAIスクール 富山本部北校の山下慎也先生です。先生!どうぞよろしくお願いします。

 

 

 

 

 

 

学研CAIスクール 富山本部北校 代表

山下 慎也先生   担当科目:5教科

 

富山本部校代表の山下です。 もともとはエンジニアでした。教員になる夢を捨てきれずこの業界に転身しました。 見た目と違って面白いと言われます。

【趣味】 ・自転車(マウンテンバイク歴30年です) ・スノーボード(日本スノーボード協会公認インストラクターです) ・料理(ピザは生地もソースも作ります) ・キャンプ(学生時代はサイクリング部。キャンプ歴27年です) ・英会話(外国人に英語でスノボを教えています)

 

 

 

2020年、日本の教育は、知識重視から思考力重視へと変化する

 

 

 

 

 

 

 

ハヤミズ

2020年を境に、「2020年の教育改革」として、学校教育が大きく変わると伺っています。山下先生、教育改革は、今までと何が変わるのでしょうか?

 

 

 

 

 

 

山下先生

2020年に学校の勉強が大きく変わります。今回の変化は「脱ゆとり」どころの騒ぎではなく「教育の明治維新」と言われるくらいの大きな変化ですが、まだまだほとんどの保護者の方にとっては「教科書が変わるだけでしょ」程度にしか思われていません。

 今回の変更の一番のポイントは、これまでの「どれだけ知っているかという知識重視の学習」から「どう考えるかという思考力重視の学習」に変わるということです。

 

 

 

 

 

教育改革の理由は、ビジネスモデルの変化による産業界の要請があった

 

 

 

 

 

ハヤミズ

確かに2020年にはセンター試験も廃止、新テストはマークシート方式から記述式を含む内容へと検討がされているようですね。なぜ、これからは思考力重視へと変わるのでしょうか?

 

 

 

 

 

山下先生

なぜ変わるのか、という理由ですが、簡単に言えば、これまでの知識重視の教育の進め方では、その教育を受けた子供が社会人となったときに、ビジネスの世界において日本が世界との競争には、もはやとても勝てないということがはっきりしたからです。

 

 

 

 

 

 

ハヤミズ 

知識重視=正解を見つけるトレーニングだけでは、国際社会での競争が難しい社会背景になっているのですね。

 

 

 

 

 

山下先生

教育は社会のためにあります。進学のためではありません。国のために施されるべきものです。

今の日本の学校教育は、太平洋戦争(大東亜戦争)敗戦後の復興のために考えられたものがベースとなっています。今から実に70年以上前に考えられたものです。

 

敗戦当時、日本の復興のために必要だったのが製造業の復活でした。外貨を稼ぐために「日本で作って海外で売る」という経済スタイルです。その製造業においては、安くて良いものを大量に作るためには「質が高くて、同じようなレベルの従業員」が大量に必要でした。このような「均質でハイレベル」な社会人を大量に社会に送り出すために今の学校教育の仕組みが導入されました。実際、その教育が見事にあたり、後の高度経済成長につながりました。まさに教育が国のために施される、ということの見本です。

 

しかしながら今現在、日本では当時のようなビジネスモデルはほとんど成立していません。ご自宅のテレビやパソコン、ご自身のスマホ(iPhoneを含めて)が日本のメーカーのものであったとしても、ほとんどが韓国や中国、台湾製ということを考えればお判りになると思います。100均の売り物で日本製のものを探してみてください。ほとんど見つかりません。身の回りのものにおいては、車を別として、日本は作って輸出する国ではなく、すでに海外で作ったものを輸入する国になってきているのです

 

今後日本が世界とのビジネスで勝ち抜くためには、製造業であれば作るのが難しすぎて他の国では作れない製品、いわゆる「付加価値の高い製品」や、他の国でマネができない日本ならではのサービス、いわゆる「付加価値の高いサービス」で勝負しなければいけなくなっています。例を言えばユニクロが挙げられます。ユニクロで売られている服は日本では作られていません。ほぼすべて海外で作られています。しかしながらユニクロは独自の販売の仕方そのものを武器にして、ヨーロッパやアメリカにお店を出してビジネスをしています。

 

 このようなビジネスで必要なのは、どれだけ知っているかということよりも「どれだけ考える力をもっているか」ということです。考える力がなければ新しいものや付加価値の高いサービスや製品は生み出すことはできません。もしこれからの日本に新しいものや付加価値の高いものを生み出す力がなければ、日本の産業はいずれ他の国の下請けとなります。すでに液晶テレビで有名なシャープは中国の会社に買収されています。もちろん利益は他の国にもっていかれます。そうなれば給料も下がるでしょうし、海外に生産する工場が変わり仕事がなくなる可能性もあります。今のような物質的に豊かな生活ができなくなるのは目に見えています。実際に2年前そうやって富山からアジアに生産拠点を移した結果、富山の工場で従業員が不要になり何百人もの人が会社を辞めなければならなくなったというニュースがありました。 

時代が大きく変化したにもかかわらず、長年にわたって国力に直結する教育を小手先でしか修正しなかったツケがいよいよ回ってきて現実のものとなってきているのです。

 

 

 

 

 

 

ハヤミズ

なるほど!よく理解できました。これまでに、今回の教育改革のような試みはなかったのでしょうか?

 

 

 

 

 

 

山下先生

実は日本では過去に一度だけ学校教育の抜本的な見直しをしたのですが、大失敗しています。それが「ゆとり教育」です。ゆとり教育の目的は「考えるための時間をつくる」ために余分と思われた知識を学ぶ時間を減らす、というものでしたが、学校側が「どうやって考えさせるか」を明確にできていなく、また受験の集大成である大学入試が何も変わらなかったため、結局のところ学力が下がっただけ、というレッテルを貼られ、国民からの総スカンに遭い、ゆとり前に戻した(脱ゆとり)という経緯があります。

脱ゆとりにしたものの、世界的な時代の流れには明らかに逆行したものとなり、ますます他の国々との国際競争力は下がってしまう結果となりました。

 

 

 

 

 

 

ハヤミズ

文部科学省のデータによると「ゆとり教育とは2002年度から施行された学習指導要領に沿った教育と認識される。」とありますね。2020年の「考える力」を重視する教育改革へと、どのようにつながっていくのでしょうか。

 

 

 

 

 

 

山下先生

さすがに黙っていなかったのが産業界です。政府に強い圧力をかけて、教育改革を行うように強力な要請をしました。政治家は選挙で得票につながりにくい教育改革は後回しにします。ところが今の政権が安定的であることから、いよいよ政治家も重い腰を上げたというのが本当のところです。

 

まず最初に手掛けたのが大学の改革です。大学入試を変えないと何も変わらないということを、ゆとり教育の失敗から学んだからです。そこで大学に対する国の方針を「自分たちの研究費は原則として自分達で稼げ」というものに変えました。国立大学が独立行政法人になったというのはそのためです。大学が研究費を稼ぐためには、産業界からお金を頂く必要があります。そのためには産業界と手を組み、産業界にメリットのある研究をしなければいけません。そうなると研究の対象がより実社会に結びついたものに変わってきます。そうなれば当然大学側もそのような研究ができる人材(学生)を求めることになります。すなわち「考える力を持った人材(学生)」です。

 

この結果として、大学入試が変わることになります。昨年早稲田大学の政経学部が数学を入試科目に加えたというニュースは学習塾業界にかなりの衝撃を与えました。しかしこれは「論理的な思考力をどれだけ兼ね備えているかを数学という教科でもって判断する」という早稲田大学側の説明を読むと、いよいよこれまでの知識ベースの入試から「考える力」を試される入試に代わる時期がやって来た、ということがよく分かります。

 

 

 

 

 

 

ハヤミズ

教育改革の背景には、大学入試や学校教育で身につけたい力が、実社会で求められる力と乖離しないようにという理由があったのですね

 

 

 

 

 

 

山下先生

大学入試が変われば、当然それに狙いを定めている高校の勉強も変わります。考える力がなければいくら知識を持っていても入試には役立たないということが分かれば、高校の勉強そのものも変わらざるを得ないからです。

そうなると次は高校入試が変わります。高校で考える力を身に着ける学習をする上で、その基礎となる力をどれだけ持ち合わせているかを試されるものになるからです。これにより中学校の授業も知識重視から考えることが要求される学習に代わることになるのは言うまでもありません。当然そのように教科書の内容も変更になります

これが2020年から教科書が変わる理由なのです。

 

 

 

 

 

 

ハヤミズ

「考え、表現する人を育てる」というのは、なかなかすぐに結果が出るものではないので、家庭での教育も見直していくことが必要ですね。山下先生、ありがとうございました。

 

(構成・スタッフ風谷)

 

 

☆山下先生のいる学研CAI富山本部北校☆ 

 

紹介ページはこちら

 

学研CAI富山本部北校

富山県富山市中田1-2-35s-サイドビル101

 

 

 

 

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