もし中学生・高校生の子どもに「海外の学校を受験して留学したい!」と言われたらどうしますか?
おそらくすぐに「いいよ!」と言うことができる方と、びっくりして「うちには無理!」と思う方、まっぷたつに分かれるのではないでしょうか。
初めから留学を視野に入れてきた親御さんなら動揺しないかもしれませんが、日本の一般的な家庭なら、「留学ってどうしたらいいの?」「日本の大学じゃダメなの?」「お金はいくらかかるの?」と不安になってしまうのではないでしょうか。
『あたらしい高校生』の著者山本つぼみ氏は、「地方の公立高校卒」「留学経験ゼロ」「苦手教科は英語」という経歴でありながら、海外のトップ大学に合格し、留学先でも高い成績をおさめています。
「公立高校出身のごく一般的な女子高生がどうやって?」と気になりませんか?
この本には、山本つぼみ氏がたどった合格までの道のりと、周りの大人からいかに学び・指導を受けてきたかが書かれています。
留学を目指す中学生・高校生はもちろん、親や指導教員が子どもをどのように応援したらいいのかも学ぶことができますよ!
今回は留学を志す子どもの親が知っておきたい「なぜ普通の女子高生が海外のトップ大学に合格できたのか」「子どもに留学したいと言われた時の親の対応方法」という2点に絞ってまとめました。
山本つぼみ氏の指導に大きく関わった、大阪府立箕面高校の前校長である日野田直彦氏は、彼女がなぜ合格できたのか3つの理由を述べています。
海外の大学は、日本の受験のようにペーパーテストでたまたま高得点をあげたからといって合格できません。
高校3年間の成績や課外活動・ボランティア活動などから、人格を総合的に評価されます。
海外の大学が日々の授業を大切にしない、すなわち学校から信頼されていない人物を評価することはないのです。
海外の大学受験で重要になるのが、エッセイ(感想・思想・思索をまとめた文章)です。
海外受験のためにエッセイを書く作業は、自分自身を理解して客観視し、深堀りし・言語化するという地道で苦しい作業。
もちろん英語力は必要ですが、それよりも粘り強く自身と向き合う能力の方がよほど重要なのです。
他者からの指摘を素直に受け取ることは、批判にさらされる機会が少ない日本人には特に難しいことです。
しかし素直に指摘を受け入れて行動することは、自分自身を乗り越えるために大切なこと。
「でも」「だって」と逃げず、自分で消化できるかどうかが成長の分かれ目になります。
山本つぼみ氏は保護者に対して、子どもが留学したいと言った時は頭ごなしに否定せず、以下のように対応してほしいと述べています。
まずは子どもに留学したいと言われたら、否定せずに親子で情報収集をしてください。
「どうせ無理」よりは「どうしたら行ける?」と一緒に考えるのです。
インターネットで留学情報を集められますし、海外留学を目指す人を対象としたセミナーも各地で開催されています。
一度、親子で一緒に参加してみてはどうでしょうか。
「どうして海外の大学にいきたいの?」「将来どうなりたいの?」と、お子さんに様々な質問をしてコミュニケーションをとってください。
お子さんの本気度を確かめつつ、最善の進路とそれを実現する方法を探してほしいのです。
一番不安な留学費用の問題についても、親子で率直に話し合うことが大切です。
海外留学にかかる費用は確かに高額ですが、返済不要の給付型奨学金もあるので申請を検討してみてはどうでしょう。
海外留学生活を送る上で、自分で決めて行動する自主性は不可欠です。
親や先生が先回りして子どもに与えるのではなく、子ども自身が調べてきた情報をもとに相談するようにしましょう。
親や先生がお膳立てしてなんとなく合格した学生は、海外の苛酷な授業について行けずドロップアウトすることも少なくありません。
その一方、助けをも求める力も留学生活では必須です。
子どもが助けを求めるまでは何もせず、求められたら全力でサポートをすることが最良の応援になります。
ひょっとして「子どもに海外経験をさせたいけれど、全く興味がない」そんな風にお嘆きのママもいるかもしれませんね。
山本つぼみ氏の指導教官だった日野田前校長は、海外への興味を育むために親がすべきこととして、留学体験談を聞きに行ったり、実際に海外の授業に参加したりと、海外の生活を身近に感じる機会を作ることが大切だと述べています。
グローバル化が進み、世界で活躍できる人物は待ち望まれています。
お子さんが海外に興味を持ったなら、親は子どもの自主性を尊重しつつ積極的に応援して行きたいですね。
山本つぼみ氏のように、留学に理解のある熱心な先生が指導してくれるならば良いのですが、学校の指導だけでは不安を感じることもあるのではないでしょうか。
子どもが本気で海外受験・留学を望むのなら、英語教室や学習塾に通うことも視野に入れてみませんか?
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ーーーーーこの記事を書いたのはーーーーー
稲泉 景子 (いないずみ けいこ)
富山で4歳男児子育て中の主婦。
これから子どもにどんな教育をしていけばいいのかお悩み中。
子育て本や教育本を読むのが好き。趣味はカフェ巡りとラクガキ。
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【参考文献】
山本つぼみ, 『海外トップ大学に合格した、日本の普通の女子高生の話「あたらしい高校生」』, IBDパブリッシング, 東京, 2020年.