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さて前回では、学習塾ＮＥＸＴの塾長であり、富山県教育ネットワークの理事長でもある織田光先生に、高校受験の合否判定の方法と内申点の算出方法をうかがいました。
【前回の記事はこちら】
高校入試の合否判定のしくみと内申点の出し方を聞きました！【富山県立高校受験の内申点の入試を徹底解明①！】
今回第２回では、内申書にまつわる疑問や、謎に包まれた評価方法について幅広くうかがいます。
内申書・内申点の噂に不安になっている親御さん、注目ですよ！
☆聞き手を青字で、織田先生のコメントを黒字にて表記しています
そういう話はよく聞きますが…そもそも特別活動等に関する配点が150点中の15点（10％）という低い配点であることは理解しておく必要があります。
しかもこの項目は、「生徒会活動」「部活」「ボランティア」「学習態度」など幅広い観点のうちのひとつとして評価されるので、部活や生徒会活動をがんばっても大きく内申点を上げる効果は低いと考えられます。
私はむしろ、コントロールが難しい特別活動等に力を入れるより、定期テストや日々の提出物をしっかり出して、学業成績を上げることを意識したほうが良いと思いますよ。
もっともこれは、一般入試での話です。
推薦入試なら、内申書に書いてある部活動や生徒会活動・学習態度に注目してもらえるでしょう。
――― 生徒会活動や部活動をがんばっても、内申点大幅ＵＰは難しいのですね…（涙）。では、
漢検や英検も、生徒会活動や部活動と同じように特別活動等の欄に記載されます。
生徒会活動や部活動と同様に、内申点を大幅に上げる効果を期待するのは難しいと考えられます。
そもそも英検や漢検の受験範囲と、学校の定期テストの範囲がかぶることはあまりありません。
挑戦することは大切ですが、検定のために学校の勉強がおろそかになれば、内申点の低下につながってしまいます。
もっともこちらも、推薦入試においてなら注目してもらえる可能性がありますよ。
――― 学力に関わりそうな検定も、内申点の大幅アップにつながらないとは！
内申点を気にして中学校の頃、英検や漢検をがんばった私にはツライ話です…。ところで、
内申点の評価基準は、県内の県立高校はどこも同じです。
高校によって評価方法が変わることはありません。
県立高校入試の実施要領で公表されているとおり、公平に評価されますよ。
――― なるほど、公立の学校であればすべて同じ評価方法であるとのこと、安心しました。
続けてどんどん聞いていきますね！
受験前に足切りされるということはありません。
どのような内申点でも、基本的には希望すれば受験することはできます。
しかしながら、内申点が遠く及ばない場合は、担任や進路指導の先生から受験に難色を示されるでしょう。
一般入試に関しては、これまでお話ししたとおりです。
推薦入試に関しては、一般入試よりも内申書（調査書）に注目される可能性が高いです。
また、各学校によって注目するポイントが変わると考えられます。
専門性が強い農業系の学科や、音楽系・体育系などの実技が伴う学科は各学校の独自の実技テストが行われます。
音楽コースのある呉羽高校なら、声楽や器楽の実技試験がありますし、体育コースのある富山北部高校(2020年4月に水橋高校と統合)ならスポーツの能力検査がありますよ。
――― 子どもの受験に不安を感じる親御さんから、以下のように質問をいただいています。
そのようなことはありません。
たびたび保護者の方に「富山大学附属中学校は、内申点が1.1倍で評価してもらえるという噂があるのですが、本当でしょうか？」という質問を受けますが、現在そのようなことはありません。
過去に相対評価（学校内の順位で評価）で点が付けられる時期がありましたが、現在は個人を評価する絶対評価が採用されています。
出身中学によって、内申点が高く・低く計算されるということはありません。
まず、２年生からの定期テストを毎回がんばって結果を残すこと、提出物を必ず提出すること。
客観的に評価しやすいものは内申点に直結すると思います。
もちろん前向きに授業に取り組む姿勢も大切です。
わからない所があったら、先生に質問することも大切ですよ。
特別活動などの点数は難しいかもしれませんが、内申書（調査書）の150点中135点の部分（通知表の成績から計算できる点数）は教えてもらえるようです。
自分の学力がどの高校にふさわしいのか調べたいなら、「富山全県模試」を受験なさってはどうでしょう？
現在の学力を客観的に知ることができます。
また、２年・３年の通知表があれば、学力に関する内申点はおおよそ算出することができます（特別活動などの15点以外は計算できる）。
全県模試の成績と内申点のおおよその数字がわかれば、自分がどの高校に適した学力なのか、かなりの精度で割り出すことができるでしょう。
ヒアリングを行う中、織田先生から保護者に向けて大切なアドバイスをいただきました。
「中学生や高校生は、テストの日の朝に親と言い争いをしただけで、簡単にテストの結果が悪くなってしまうものです。保護者はテストの日に神経質になる子どもの心身をサポートするよう、気をつけてあげてください。」とのことです。
高校受験の主役は子どもですから、親はいたずらに不安がらず、子どもが安定して実力が出せるように応援したいものですね！
次回は、公立高校の非常勤講師と学習塾の代表の２つの顔を持つ山下先生から、
中学校の先生はどのように通知表の評定を決めている？具体的な評価方法をうかがいました！【富山県立高校入試の内申点の疑問を徹底解明③！】
を伺います！
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ーーーーーこの記事を書いたのはーーーーー
稲泉 景子 (いないずみ けいこ)
富山で５歳男児子育て中の主婦。
これから子どもにどんな教育をしていけばいいのかお悩み中。
子育て本や教育本を読むのが好き。趣味はカフェ巡りとラクガキ。
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