さて「富山県立高校入試の内申点の疑問を徹底解明!①と②」では、学習塾講師の織田光先生から内申点の基本・基礎知識をうかがいました。
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内申点の付け方や、対象になる期間、合否判定の基準など、分かりやすく教えて頂きましたね。
内申点は中学2年・3年の通知表の点数が、ほぼそのまま反映されるとのこと。すなわち、通知表の評価を上げることが、内申点を上げることに直結しているというわけです。
そこで今回は、学習塾「学研CAIスクール」富山本部北校の代表でもあり、公立中学校の非常勤講師もされている山下慎也先生に、
通知表はどのような観点で評価されているのか、その評価方法について一問一答形式でうかがいました!
☆聞き手を青字で、山下先生のコメントを黒で表記しています
山下先生、よろしくお願いします。
1問目から直球の質問になりますが、多くの保護者が不安に思っていることだと思うので聞かせてください!
A、そのようなことはないと考えて大丈夫ですよ。
「なぜこの生徒はこの成績なのか」、先生はその根拠を記録に残さなければいけません。
評価を行うルールは、厳しく定められているので先生の主観が入ることはほとんどないと考えて大丈夫ですよ。
「嫌いな先生だから評価が下がった」と言う生徒もいます。
ですがそこには、先生のことが嫌いだからと提出物を出さず、評価を下げてしまうという原因であることも少なくありません。
ーーーたしかに。「先生との相性」と、「やるべきこと」は切り離して考える必要がありますね。
A、確かに、学校ごとに相対評価をされていた時期もありましたが、現在は教科ごとの評価観点を個人の成績や提出物の提出状況に応じて絶対評価がされています。
定期テストの結果や提出物の提出状況からルールに基づいて計算されるので、学年全員に「5」がつくことも「1」がつくこともありえます。
ーーー「〇〇中学校は、成績の良い生徒が多いから通知表の評定が不利になるよ!」と噂がありますが、定期テストの順位で評定が分けられるのではないのですね。
A、立場上はっきりとは答えられませんが、すべて同じくらいの重要度をもつと考えてよいでしょう。
テストで結果を出すことはもちろんですが、提出物を毎回必ず提出することが大切です。
「授業態度」の評価方法はどのようにされているのですか?
A、実を言うと、先生は「生徒が授業中寝ていたから」といって点数を下げることはできません。
授業態度は、「授業のノートがしっかりとられているか」「授業で配られたプリントなどにちゃんと取り組んでいるかどうか」で評価されます。
おそらく授業中に寝ていれば、ノートはとれませんよね。
「寝ていたから評価が低くなる」のではなく、「授業のノートを取っていなかった・プリントにしっかり取り組まなかったから低くなる」というわけなのです。
また、提出物が毎回提出されているかどうかも、授業態度の判断基準の1つになります。
提出物はまず、「提出されているかどうか」が評価されます。
ですから、「字が汚いから」「間違いだらけだから」という理由で提出しないのは一番の悪手です。
間違いだらけでも、とにかく提出することが大事なのです。
ーーー「まず提出物を提出する」ということが大事なのですね。
では、授業中の態度について、教えてください。
A、授業中、積極的に発言しないことが低評価につながることはありません。
生徒の性格が成績につながるということはないので、あまり気にしなくてよいでしょう。
むしろ発言ばかりして、ノートを取ることがおろそかにならないように気をつけてください。
ノートがしっかりとられていなかったり、授業で配られたプリントに取り組んでいなかったりすると、学習態度の評価が下がってしまいます。
A、もちろん影響します。
ただ公立高校のように評価は一律でなく、各学校によって注目されるポイントが異なります。
私立高校なら私立高校、高専ならば高専、それぞれの入学試験要領が発表されているので、志望校に合わせて対策してください。
A、富山県内の特進コースは、「富山第一高校」「国際大学付属高校」「高岡第一高校」「龍谷高校」にあります。
もちろん通知表の評価は注目されます。
ですが特進コースですから、学力試験のウエイトが重くなると考えられます。
A、公立高校の調査書(内申書)は全国同じ形式なので、県ごとに異なるということはありません。
ただ、県外であっても私立高校の場合はそれぞれの学校で評価基準が異なります。
志望校の募集要領に応じて対策するのが良いでしょう。
塾講師であり公立中学校の先生でもある山下先生に、学校の先生がどのような視点で通知表の評価をしているのかをうかがいました。
ひょっとして親御さんの中には私のように、「内申点は学校の先生が主観でつけているんじゃないの?」と疑っていた方もいらっしゃるのではないでしょうか?
しかし今回話をうかがって、学校の先生は決められた基準のもと、評定をつけていることがわかりました。
安心した一方、先生に頼み込んで点数を引き上げてもらう…などの甘い考えも無理だということもわかりましたね…!
●内申点は、通知表の評定を、ほぼ転記したものである
●内申点を上げるためには、通知表の評価を上げることが大切
この2つをしっかりと意識して、受験間際になってから慌てなくてもいいように、コツコツと対策を始めて行きましょう!
次回【富山県立高校入試の内申点の疑問を徹底解明④】では引き続き山下先生に、副4教科(音楽・美術・体育・技術家庭)の通知表の評価を上げる方法や、進路指導で先生に聞けることなどの細かな疑問に答えていただきました。
「うちの子、家だとダラダラして宿題をしない…」と苦々しく思っている親御さんもいらっしゃるのではないでしょうか?
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ーーーーーこの記事を書いたのはーーーーー
稲泉 景子 (いないずみ けいこ)
富山で5歳男児子育て中の主婦。
これから子どもにどんな教育をしていけばいいのかお悩み中。
子育て本や教育本を読むのが好き。趣味はカフェ巡りとラクガキ。
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